フォーマル・アセスメント(1)
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フォーマル・アセスメントの特徴
信頼性
・検査の「信頼性」とは、測定された結果が安定しているかどうかをいう
・信頼性検討のための方法
①2度試験する再検査法
②2群にわけて相関係数をみる折半法
③信頼性係数を出す内的整合法
妥当性
・妥当性検討のための方法
①どれだけ反映しているか内容的妥当性
②類似検査とどのくらい相関があるか基準関連妥当性
③検査が意図どおりの測定をしているか構成概念妥当性
フォーマル・アセスメントの種類と内容
分類 | 性格特性 | 興味 |
検査名 | Y-G性格検査 | VPI職業興味検査 |
目的 | 客観的な性格特性の情報入手 | 職業興味の面からの自己理解 |
対象 | 中学、高校、大学、企業、鑑別所等 | 学生、転職希望者 |
方法 | 120の質問文 | 160の具体的な職業に対する興味・関心 |
内容 | 12の性格特性から5つの型 | 6つの職業興味領域と5つの傾向尺度 |
測定 | 平凡型、不安定積極型、安定積極型、安定消極型、不安定消極型 | RIASEC、Co尺度(自己統制)、Mf尺度(男性)、St尺度(地位)、Inf尺度(稀有)、Ac尺度(黙従) |
スコア | パーセンタイル | パーセンタイル |
活用 | 生活指導、学生相談、職場配置等 | 就職、転職 |
発行元 | 竹井機器工業株式会社 | 株式会社日本文化科学社 |
分類 | 興味・能力 | 性格 |
検査名 | 適職診断検査CPS-J | 日本版MBTI |
目的 | 職業興味と能力に関する自己評価 | 心の機能と態度の側面からの性格 |
対象 | 学生向け/一般向け | 一般・大学・企業 |
方法 | 150項目の検査Ⅰ(興味検査)と15項目の検査Ⅱ(能力自己評価検査) | |
内容 | 6つの基本的志向性と15種類の仕事に関する能力 | 4指標で表され16のタイプに類型化 |
測定 | ホランド・タイプ(RIASEC)、対人関係力、事務的能力、芸術的創造力など | ものの見方(感覚S-直観N)、ものごとの判断のしかた(思考T-感情F)、興味・関心の方向(外交E-内向I)、外界の接し方(判断的態度J-知覚的態度P) |
スコア | ワールド・オブ・ワークマップ | |
活用 | 大学生向け=就職支援、一般向け=採用試験や職場配置、就職関連セミナー | キャリアカウンセリングのみならずチームビルディングや異文化理解のトレーニングにも活用される |
発行元 | 株式会社日本マンパワー | 一般社団法人日本MBTI協会 |
分類 | 適性 | 心理 |
検査名 | GATB厚生労働省編一般職業適性検査 | 内田クレペリン精神検査 |
目的 | 職業適性の把握 | 精神作業の特徴を見る |
対象 | 企業 | 病院、教育現場、企業 |
方法 | 15種の下位検査(11種は紙筆検査、4種は器具検査) | 1桁数字の加算作業、15分の作業を5分の休憩をはさみ2度繰り返す「30分法」 |
内容 | 9種の適性能 | 作業効率、誤答率、作業率の変化等。非言語性の検査 |
測定 | 知的能力、言語能力、数理能力、書記的能力、空間判断力、形態能力、運動能力、指先の器用さ、手腕の器用さ | 「人が作業するときの能力」+「その能力を発揮するときの特徴」=タスク・パフォーマンス |
活用 | 企業における配置、配属先決定 | 病院、産業、教育現場(生徒指導、進路指導等)、就職試験や人員配置 |
発行元 | 一般社団法人雇用問題研究会 | 日本・精神技術研究所 |
分類 | 興味 | 性格 |
検査名 | 新版職業レディネス・テスト | エゴグラム |
目的 | 基礎的志向性と職業志向性把握 | 個人の自我状態(行動パターン)を調べる |
対象 | 中学、高校、20歳前後 | 18歳以上 |
方法 | A、B、C検査 | 機能分析(行動を観察) |
内容 | A検査-職業興味、B検査-基礎的志向性、C検査-職務遂行の自信度 | 5つの自我状態 |
測定 | AとCを組み合わせて職業志向性を捉えることができる。その尺度は、ホランド・タイプ | 支配的親(CP)、養育的親(NP)、成人(A)、自由な子ども(FC)、順応した子ども(AC) |
活用 | 中高生へは進路選択の関心意欲向上、就職活動の学生には就職先を絞るための活用 | 教育・医療や看護・企業など人間関係があるいたるところで応用されている。目標を明確にし、低い自我状態を高める |
発行元 | 一般社団法人雇用問題研究会 | 新版TEG(東大式エゴグラム)金子書房他 |
・VRTカード=職業レディネス・テストのカード版のこと。
アセスメント・ツールの実施に際しての注意
1.アセスメントの目的を明らかにし、目的外の実施はしてはならない
2.そのアセスメントについて熟知していること
3.実施前にインフォームド・コンセント(説明と同意)をクライエントに行うこと
4.アセスメント結果の解釈は柔軟に行うこと
5.検査結果をクライエントに共有すること
6.検査の結果だけに頼らないこと