発達論・トランジションに関するアプローチその1

Check Sheet ONOFF

過去の出題トピックを中心に基礎知識を確認する「みん合☆一問一答」

Check sheet機能を活用して知識を確認しましょう。

キャリアコンサルティングの理論①キャリアに関する理論
2)発達論・トランジションに関するアプローチ(ギンズバーグ・スーパー)

【この分野の理論家】スーパー、ギンズバーグ、シャイン、シュロスバーグ、ハンセン、サビカス、ハヴィガースト、レヴィン、エリクソン、レビンソン、ブリッジス、ブロンフェンブレナー等たくさんいますので、まず、ギンズバーグとスーパーを確認することにします。

Q1.職業選択には、長い年月を通しての発達過程がみられることに着目し、それを理論化した最初の人は、スーパーであると言われている。

A1.×:ギンズバーグらであり、その後、スーパーの理論へ繋がっていくこととなる。【木村先生P34】

Q2.ギンズバーグらは、理論を何度も再構築し、後に「職業選択は、生涯にわたる意思決定のプロセスである」とした。(第3回問7類題】

A2.○:個人は変化するキャリア目標と職業の世界の現実との適合をどのようにするか、再評価することになる。【木村先生P34】

Q3.スーパーは、自己概念について、主観的自己と客観的自己の両者が、個人の経験を統合して構築されていく概念であるとした。

A3.○:また、自己概念は多面的な構造からなっている。【渡辺先生P32】

Q4.スーパーは、職業に関する好みやコンピテンシーなどは、時間や経験とともに変化することはないとした。(第3回問7類題)

A4.×:それらは時間や経験とともに変化し、それゆえ自己概念も変化していく。【渡辺先生P28】

Q5.自己概念が安定性を増してくるのは、青年期後期から晩年にかけてである。(第1回問7類題)

A5.○:選択と適応において連続性を提供しながら安定性を増していく。【渡辺先生P28】

Q6.スーパーは、人は生涯において7つの大きな役割を演ずるとし、ライフキャリアレインボーを提示した。

A6.×:生涯における大きな役割は7つではなく、9つである。子供、学生、余暇人、市民、労働者、配偶者、家庭人、親、年金生活者)を演ずる。【木村先生P36】

Q7.スーパーは、生涯を通じた一連のライフ・ステージのことを、ミニサイクルと呼んだ。

A7.×:マキシサイクルと呼び、それぞれの発達段階の間には「移行期(Transition)」があるとして、その移行期にはミニ・サイクルが含まれるとした。【渡辺先生P41】

Q8.スーパーが示した職業的発達段階は、成長段階(0~14歳)、探索段階(15~24歳)、確立段階(25歳~44歳)、維持段階(45歳~64歳)、解放段階(65歳以上)の5つの段階で構成されている。

A8.○:なお、ある段階の課題への取り組みを避け、放置した場合には、後の段階での課題達成を困難にすることにつながる、としている。【渡辺先生P41】

解放段階は、下降段階や衰退段階という言葉で表現されることもあります。

Q9.スーパーが示した「キャリアのアーチモデル」では、上部の中心には「自己」、「自己概念」が据えられており、左の柱には社会、経済状況といった社会環境的要因が、右の柱には心理学的特性といった個人的要因があげられている。

A9.×:中心は正しいが、左と右が逆である。左の柱には個人的要因、右の柱には社会環境的要因があげられる。【宮城先生P54】

Q10:スーパーは、現代のライフステージモデルについて、「成長期、探索期のあとに確立期を経て、しばらくして再び探索期に戻って新たな職業選択を行い、その職業で維持期に達しないことも普通になるかもしれない」と述べている。

A10.○:「成長→探索→確立→維持→衰退」のマキシサイクルは、リサイクルする。【宮城先生P50】

(全10問)

スーパーは第1回では問7で大問、問11で小問が、第3回で小問が出題されるなど、今後も出題が予想されます。楽習ノートで確認しましょう。

 

楽習ノート「ドナルド・E・スーパーの理論(1)」

楽習ノート「ドナルド・E・スーパーの理論(2)」

参考文献・資料

キャリアカウンセリング宮城まり子著(駿河台出版社2002年)

新版キャリアの心理学-キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2007) 

キャリアコンサルティング理論と実際4訂版木村周著(雇用問題調査会2016年)