先日は理論家別の出題選択肢数のランキングをお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。え!そんな出てるの?っていうか、誰?な意外な理論家もいたのではないでしょうか。
前回は出題された選択肢の数でカウントをしましたが、今日は選択肢4つ分の大問=1問分での出題問題数を確認してみました。
大問(選択肢4つ分)で問題を解いてみると、その理論家のこれまでの出題内容や重要なポイントをガツンと一気に整理することが出来ます。
そこで、大問単位での出題数によるキャリア理論家ランキングをお伝えするとともに、該当する大問の問題番号(回と番号)をお伝えいたします。
なお、過去問解説のリンクも付していますので、理論家別のヨコ解きに、どうぞご活用ください。今日はシャインを制覇しておう!などといった使い方ができます。一度解いた問題でも、一層理解が深まることでしょう。
理論家別ヨコ解きの効能について
理論家ごとにこれまでに出題項目を短時間で確認、知識を整理することができます。総復習にはもちろんのこと、本格的な学習のスタート段階でも出題傾向を掴むことに活用できます。
今日は、ホランドの過去の出題項目を総ざらいチェックしようとか、シュロスバーグについては何がよく出題されるのかを一気に確認して制覇してしまおう、といった効率的な試験対策ができるはずです。
出題された内容を確認し、今後の出題に対応できるようにすることは、キャリアコンサルタント試験対策の要と言って良いでしょう。
大問数の集計方法について
主に選択肢の前の問題文で、「○○○○(人名)について…適切なものはどれか。」等の形で、具体的な人名での問いがなされている問題をカウントしています。
キャリア理論家の出題ランキング(数字は大問の数)
それでは、キャリアに関する理論家の大問数でのランキングをお伝えします。これまでに大問として出題された理論家は17人います。
なお、問題番号から過去問解説へリンクしています。第1回~第12回の過去問解説はプラス会員限定公開となりますので、ログインしてからご覧ください。
また、理論家ごとの問題番号一覧のPDFをダウンロードすることもできます。
それでは、大問ごとの理論家出題ランキングとヨコ解きリンクをお伝えします。
サビカス【11問】
選択肢別では4位だったサビカスですが、大問別ランキングでは1位です。サビカスに関する出題は、キャリア・アダプタビリティの4次元(4つのC)に関する出題が多いですが、第15回ではキャリア構築インタビューについてでした。
第4回問10 第5回問7 第5回問30 第6回問10 第8回問7 第9回問7 第11回問8 第12回問10 第13回問9 第14回問33 第15回問3
シャイン【10問】
2位のシャインは、8つのキャリア・アンカー、キャリア・サイクル、三次元モデルなど出題の幅が広く、難易度の高い問題も出題されがちです。渡辺先生のキャリアの心理学からの出題が多いので、精読しておきましょう。
第1回問6 第2回問10 第4回問30 第5回問9 第8回問6 第10回問9 第12回問7 第13回問7 第14回問9 第15回問6
シュロスバーグ【9問】
シュロスバーグは、それはもう、4Sのまちがい探しが本当に多いです…。
第1回問12 第2回問13 第6回問12 第8回問12 第10回問12 第11回問12 第12回問13 第13回問13 第14回問13
スーパー【8問】
スーパーは職業的発達段階、職業的適合性の出題が多く、特に職業的発達段階は他の発達理論の理論家との組み合わせで出題されることも多いです。各理論家の特徴をおさえましょう。
第1回問7 第5回問8 第8回問9 第8回問10 第10回問10 第12回問6 第12回問11 第15回問7
ホランド【6問】
それはもう、RIASEC(リアセック)が多いこと、多いこと。
第2回問6 第4回問7 第6回問9 第7回問9 第11回問6 第12回問9
レビンソン【6問】
同数5位はレビンソン。ロビンソンではなくてレビンソン。エリクソンではない方です。試験日までに、何とかしたい理論家ですが、レビンソンといえば、四季と過渡期をキーワードとしておさえておきましょう。
第1回問10 第2問問11 第3回問10 第7回問11 第11回問10 第13回問11
第7位:ホール【5問】
プロティアン・キャリアのホールは最近よく出題されています。第12回から3回連続出題です。伝統的キャリアとプロティアンキャリアの比較をおさえておきましょう(13回、14回の過去問解説で整理しています)。
第1回問8 第9回問9 第12回問8 第13回問6 第14回問10
第7位:ジェラット【5問】
ジェラットに関する出題は後期理論と呼ばれる「積極的不確実性」を主として、前記理論と呼ばれる「連続的意思決定プロセス」が出題されています。ちなみにクランボルツとジェラットは、スタンフォード大学のテニス仲間なのは知る人ぞ知るお話。積極的不確実性やプランド・ハプンスタンスには共通性も感じます。
第3回問8、第6回問7、第10回問40、第11回問7、第15回問4
第7位:クランボルツ【5問】
「未決定が望ましい」というフレーズがよく出題されます。未決定というとネガティブに聞こえるかもしれませんが、偶発性理論は偶然の機会を大切にしますから、むしろ、決まっていないことを好意的にとらえます。11位のバンデューラと併せて確認しましょう。
第4回問8 第6回問6 第10回問8 第13回問10 第15回問5
第10位:ハンセン【4題】
ハンセンは、「統合的人生設計(4L)」の出題が多く、他には「重要な6つの人生課題」から出題されています。
第11位:エリクソン【3問】
8つの発達段階と各課題がよく出題されます。レビンソンは4つ(四季)、エリクソンは8つとおさえましょう。
第11位:バンデューラ【3問】
バンデューラといえば、自己効力感(やればできる感)。自己効力感を高める4つの情報源と、モデリングの4過程に要注意です。
第13位:ブリッジズ【2問】
転機は、終わりから始まります、これがよく出ています。
第13位:パーソンズ【2問】
職業指導の創始者と呼ばれ、特性・因子理論の原型をつくりました。
第15位:ハーズバーグ【2問】
職務満足(不満足)の要因として、動機づけ要因と衛生要因があるとし、衛生要因の改善は不満足を減少させるものの、職務満足には動機づけ要因の充足が重要である点には、大いに納得の理論です。
第16位:ギンズバーグ【1問】
最初に職業発達理論を提唱しました。
16位:マズロー【1問】
マズローは、5段階の欲求段階説で有名です。
カウンセリング理論、療法の理論家出題ランキング(数字は大問の数)
キャリア理論に比べると、理論家ごとの大問での出題は少ないのです。ロジャーズ、フロイト(ジークムント&アンナ親子)、アイビーが比較的よく出題されていると言えるでしょう。
ロジャーズ【9問】
カウンセリングの技能に関しては、具体的理論家では圧倒的にロジャーズの来談者中心療法(クライエントセンタードアプローチ)が多いです。命題に関する出題は日本語の解釈が難しいです。
第1回問25、第4回問29、第5回問29、第6回問28、第8回問28、第9回問31、第11回問35、第12回問31、第14回問32
フロイト(ジークムント&アンナ親子)【3問】
フロイト親子では、防衛機制に関する出題が今後も定期的に出題されると予想しています。
アイビー【3問】
アイビーは、マイクロカウンセリングに関する出題です。養成講座テキストなどで要点を確認しておきましょう。
國分康孝【2問】
我が国のカウンセリングの大家、構成的グループエンカウンターの創始者でもある、國分康孝先生。
著書「カウンセリングの技法」や「カウンセリングの理論」は個人的にはとてもおすすめです。合格後で良いですからキャリアコンサルタントのみなさんには、ぜひ読んでほしいカウンセリング指南書です。
続いては各1問ずつとなります。
カーカフ(第2問問27)、平木典子(第7回問44)、ハーとクレイマー(第11回問34)、アドラー(第15回問11)となります。
キャリアに関する理論に比べると、カウンセリングの理論(療法)に関しては人名ベースの大問出題はあまり多くありませんが、過去問でよく確認をしておきましょう。
この週末、頻出理論家の対策を是非してしまいましょう。
みん合☆プラス会員のご案内
キャリアコンサルタント試験の直近3回分以外(第1回〜第12回)の過去問解説や、試験傾向が非常によく似ている2級技能検定(第18回~第23回)や1級技能検定(第9回)の過去問解説、そのほか会員限定公開のページは、みん合☆プラス会員へ入会するとご覧になることができます。
学科試験対策のお伴に、是非ご検討ください。テキスト&問題集をお持ちでない方には、お得なセットのコースもございます。
お気軽にご相談ください。
試験対策のご相談やご質問を、みん合☆では毎日、受け付けています。プラス会員ではなくても、もちろん大歓迎ですので、お気軽にお声をお伝えください。
コメントを残す