第17回キャリアコンサルタント試験を受験されたすべての皆様、あらためて、本当にお疲れ様でした。皆様の合格を、心よりお祈りしています。
そして、第18回キャリアコンサルタント試験の行われる10月31日まで、あと105日です。
まだ焦ることはありませんが、計画的、戦略的に試験対策を始める時期が到来したと言えるでしょう。今回のアンケートでも、どのくらい前から学科試験対策を始めたのかをお聞きしていますので、是非ご覧ください。
本日は学科試験、論述試験(JCDA、協議会)の難易度及び学科試験の自己採点と、学習期間に関するアンケート結果を公開します。
6月27日の本試験当日より、第17回試験の全日程が終了した本日7月18日までの間、解答速報のページで実施していた試験お疲れ様でした!アンケートには、450名を超えるたくさんの皆様にご協力をいただきました。
皆様からの貴重なお声は、今後受験する方にとっては合格への羅針盤であり、合格へのマップになることでしょう。
皆様のご協力に、心より御礼申し上げます。
回答総数について
今回のアンケートの回答総数は、476件でした。参考までに、最近の学科試験の受験者数とアンケート回答者数、そして回答者の受験者に占める割合については以下の通りです。
受験者数 | 回答者数 | 回答者の割合 | |
第14回 | 3,329名 | 384名 | 11.53% |
第15回 | 6,033名 | 894名 | 14.81% |
第16回 | 4,293名 | 546名 | 12.72% |
第17回 | 3,758名 | 476名 | 12.66% |
2020年3月の第14回試験は、新型コロナウイルス流行の影響により、事実上の自由受験(欠席者には受験料返金措置)、そして続く6月試験は中止になったため、第15回の受験者数はいつもの2倍近くにまで増加しました。アンケート回答者数からの推測になりますが、今回の第17回の受験者数は、第14回と第16回の間くらいの受験者数で、両登録試験機関で4,000人前後ではないかと予測しています。
学科試験の難易度アンケート結果【難化】
回答数:第16回546件、第17回467件
前回の第16回と比べると、今回は「とても難しかった」とする割合が8.4ポイント増加し、51.8%となり、難化傾向が伺えますが、最近の試験では「とても難しかった」と回答する方の割合が高い傾向があります。
「とても難しかった」と回答した人の割合は、第14回は46.6%、第15回は26.3%と一度減少したものの、第16回は43.4%へ増加しています。
そして今回の第17回は51.8%です。
第15回を除けば、試験対策がかなり進んでいる方であっても、試験直後の出来の手応えには、厳しさを感じる方が増加していると言えるでしょう。
易しい内容だったと感じる人はほとんどいない厳しい試験となりましたが、それは今回に限ったことではなく、このところ、常態化している印象があります。
ちなみに、それ以前は、「とても難しかった」回答する人の割合は、第12回は16.1%、第13回は16.8%であり、もはや、同じ試験とは思えないような手応えの感覚で、約半数の方が「とても難しかった」と回答している最近の試験とは、大きな差があります。
それは、難問が一定数(今回は10問前後)、毎回出題されるようになっていることが要因と思われますが、それが自己採点結果にどのような影響を及ぼしているのか、このあと紹介する自己採点合格率に注目しましょう。
【JCDA】論述試験の難易度アンケート結果【前回並】
回答数:第16回233件、第17回195件
JCDAの論述試験は、15回に難化傾向が見られましたが、第16回、第17回は、出題内容や難易度的に、比較的落ち着いてきていると言えるでしょう。
【協議会】論述試験の難易度アンケート結果【易化】
回答数:第16回280件、第17回221件
協議会の論述試験の皆様の手ごたえは、「とても難しかった」が5.8ポイント減少、「やや難しかった」が19ポイント減少し、「普通」が14.5ポイント増加している易化傾向です。
JCDAよりも、平穏な結果になりました。
なお、これは両機関で言えることですが、論述試験については、出題形式に変更などがあると、みなさんの手応えの感覚が大きく変わり悲鳴があがるのですが、その変更が継続されると落ち着いて適切に対応している、という印象があります。
今後に向けてのアイドバイスですが、もしも出題形式や問題数の変更があっても落ち着いてベストを尽くしましょう。
どちらが多いの?
これを気にしているのは、私のような業界関係者くらいかもしれませんが、論述試験のアンケートからの推測となりますが、JCDA(日本キャリア開発協会)とキャリアコンサルティング協議会(CC協議会)の受験者はどちらが多いの?については、第13回、14回、15回はJCDAの受験者の回答数が多く、16回と今回17回は協議会の方が多かったです(JCDA195件:CC協議会221件)。
自己採点による正解の設問数【やや難化】
回答数:第16回536件、第17回458件
では、注目の学科試験の自己採点結果を発表します。
自己採点結果では、前回と比べると、41問以上の高得点層が14.5ポイントと大きく減少しています。これが今回の特徴のひとつです。高得点層が大きく減りました。
そして、40問〜35問の合格確保層が8.9ポイント増加しています。また、34問〜30問の惜しくも不合格層が4.1ポイント増加しています。
高得点で合格している方は少なくなり、受験者の約8割が40〜30問の合格ライン前後に集まっているということなります。
自己採点合格率は81.0%
35問以上獲得している自己採点合格者の割合は第16回の86.6%に対して、第17回は81.0%と5.6ポイント低下しました。
みなさんの底力で、8割をキープしたという印象を持っています。
今回は特に難問が目立ちましたから、自己採点合格者の割合はさらに低くなることも考えられましたが、難問で失点をしながらも、合格ラインの35問をなんとか死守した方が多かったのではないかと捉えています。
また、難問が続出しても、合格率はそれほど下がらない、というのが最近の試験の印象です。これもみなさんのご努力の賜物なのではないかと思っています。
出来る限りの対策を「やり込む」ことが出来た方は、やはり合格ラインを確保している方が多いです。
難易度は14回以降、特に上がっています。
最近の試験で感じられる、難問を随所に散りばめてくる作問戦略は、意図的な難易度の上昇戦略と私は読み取っています。
ラクラクで合格できてしまう層を減らし、合格ラインの前後に得点分布を集結させることで、試験の難易度を上げていると捉えています。
これは、あくまで個人的な意見ですが、むしろ合格率は大きく下がってもおかしくないところ、みなさんのご努力や学習の工夫でカバーしていて、合格率がそれほど下がらずにいるのではなないか、とすら思います。
自己採点合格率と実際の合格率の差について
今回の17回試験でも、8割を超える方が合格ラインを確保しているアンケート結果ですが、アンケートの数値の読み取りには、くれぐれもご注意ください。
アンケートの自己採点結果と実際の合格率には毎回15%~25%程度の差があります。
これは、アンケートにご協力頂く皆様の得点が、毎回、高い傾向にあるためです。
実際の採点が厳しいとか、配点調整等があるからでは決してありません。なお、下の表は、第9回からの当サイトの自己採点アンケート結果と各登録試験機関での実際の合格率の比較です(学科試験の内容はJCDA、協議会共通)。
アンケート合格率 | JCDA合格率 | 協議会合格率 | |
第9回 | 46.3% | 32.1% | 28.8% |
第10回 | 87.2% | 62.9% | 65.4% |
第11回 | 82.2% | 62.7% | 62.5% |
第12回 | 91.0% | 75.5% | 75.5% |
第13回 | 90.5% | 70.4% | 71.7% |
第14回 | 86.0% | 69.1% | 65.1% |
第15回 | 90.1% | 74.7% | 75.3% |
第16回 | 86.6% | 63.9% | 65.3% |
第17回 | 81.0% | 追記:58.0% | 追記:55.9% |
自己採点の数値の解釈においては、実際の合格率との差にご注意ください。
予想合格率は55%〜60%か。
上記の手応えと自己採点結果の比較、アンケートと実際数値の隔たりから考えると、第17回の学科試験の合格率は55%〜60%と予想しています。
後日追記:実際合格率:JCDA58.0%、協議会55.9%
なお、これまでの回では、第11回の自己採点合格率に似ています。
受験経験者の間に語り継がれている第4回と第9回ほどの超難回には分類されませんが、難問が目立った第11回のような印象は、私も持っています。第17回は、超は付きませんが、難回に位置づけられるでしょう。
学科試験対策に要した学習期間
学科試験対策に要した学習期間は、前回の第16回のアンケート結果に非常によく似た結果となりました。ほぼ同じと言っても良いでしょう。
試験の対策期間の平均値は、ある程度定まっていると言っても良いでしょう。
最も多いのは3ヶ月以上6ヶ月未満、続いて2ヶ月以上3ヶ月未満です。
養成講座の修了の時期によるところもありますが、養成講座が修了しましたら、本格的な学科試験対策シーズンのスタートです。
3ヶ月が一つの目安になるとすれば、まさに今、ということになります。
まだの方は、そろそろスタートです。
キャリアコンサルタント受験生は人事系のお仕事の方、また、管理的なポジションの方も多くいらっしゃると思います。9月末は中間決算という会社も多いでしょうし、10月1日には次年度入社予定の内定式などのイベントもあることでしょう。
出来る時に準備を進めましょう。
情報収集をしましょう。
そして、試験対策の学びをはじめましょう。
受験できなかった皆様へ
前回、前々回からの引き続きのメッセージとなりますが、感染予防のため、基礎疾患をお持ちの方や、所属している組織やご家族のご事情などで今回受験出来なかった方もいることでしょう。
毎回お伝えしていますが、この試験は「いつ合格するか?」は問題ではありませんから、受験できる時に力を発揮できるように、知識、スキルの維持増進を図っていきましょう。
学科試験対策は一人でも十分に対策ができます。もちろん、みん合がお力になれる部分もありますから、是非、フル活用してください。
また、実技試験、特に面接試験は一人で対策することが難しいですから、養成講座の同期や先輩の方、勉強会等で知り合った方にZoom等の遠隔ツールを使った練習での支援をお願いしましょう。また、有料の講座などで研鑽するのも良いでしょう。
次回合格目標の方は、準備をはじめましょう。
10月31日の第18回キャリアコンサルタント試験まで、あと105日です。
これから学習を始める方や、学科試験リベンジを心に決めた方も、敗因分析や誤答分析を一度した上で、新たな作戦を立てていきましょう。
是非スタートページから、あらためて、ご覧になってみてください。
試験合格に向けて、気持ちを整え、勉強方法を確立していきましょう。
はじめの一歩(マインドセット編と学習方法編)からお読みください。
また、過去問題を基点とした学習には、タテヨコくんを活用した、出題範囲ごとに過去問横断学習をすることをおすすめています。
まだお読みではない方は、是非ご覧ください。
第18回(10月)試験の合格に向けて
本日は学科試験、論述試験の手応え(難易度)、自己採点と学習期間に関するアンケート結果をお伝えしました。
皆様から頂いた、試験対策に実施した過去問の回数や技能検定の過去問実施のアンケートや試験のご感想、サイトへのご意見・ご要望などは、後日掲載します。
是非、皆様の学習方法などを参考にしながら、次回、第18回試験を受験の皆様は、これから10月末までの約100日間を共に歩んでいきましょう。
最後になりましたが、アンケートにご回答いただいたすべての皆様に、心より感謝しています。本当にありがとうございました。
受験、おつかれさまでした。合格を心よりお祈りしています。
まずは心身ともにリフレッシュ、疲れを癒し、8月10日の合格発表を待ちましょう。
第17回試験過去問解説の掲載を開始しました。
第17回学科試験の過去問解説を順次公開しています。
受験した方は試験の振り返りに、これから受験する方は、どのような内容が、どのようなバランスで出題され、どのような参考書や資料から出題されているのかをまず、掴むための学習教材としてご活用ください。
試験対策は、過去問から始めることを、みん合では引き続き、おすすめしています。
急がば、過去問。過去問をしっかりとやり込んだ上でプラスαの備えをしましょう。
35問を獲得する作戦を立てていきましょう。
試験対策にご活用ください。
第18回試験合格を目指す皆様へのご案内です。
登録試験機関での公開が終了している過去の国家試験の過去問解説や、2級や1級の技能検定の過去問解説などは、みん合☆プラス会員へ限定公開をしています。
次回合格に向けて、試験対策学習にみん合☆プラスをプラスしてみてはいかがでしょうか。
試験終了後から、毎日たくさんの方から、学習方法のご相談やご質問などをいただいています。下のお問合せフォームより、お気軽にお声をお伝えください。
合格目指して、一緒に頑張っていきましょう。
応援しています!
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