キャリアコンサルタント試験、2級キャリアコンサルティング技能検定が近づいてきましたが、焦る気持ちをぐっと堪えて、落ち着いて、じっくりと対策学習を進めましょう。
なかでも官公庁資料対策は、理論対策などと並び、合否を左右する大きな出題要素であり、これからの時期の試験対策では特に重要です。
頻繁に出題されている資料、めったに出題されない資料、最近出題が目立つものなどがありますが、特に対策をしておきたい13種類プラス1(合計14種類)の官公庁等の資料を発表します!ランキングではS・A・Bランクにランク分けしています。
官公庁資料 出題ランキング(S・Aランク)
出題ランキング及び、書籍やサイトでの対策方法をお伝えします。
ランキングは第1回~第25回キャリアコンサルタント試験での出題の出典となった、選択肢数でのカウントです。( )内の数字は選択肢数です。
では早速、発表します。
労働経済の分析(141)
「労働経済の分析」は、一般経済や雇用、労働時間などの現状や課題について、統計データを活用して分析する報告書で厚生労働省が、原則として毎年公表しています。
これまでの試験では前年秋に公表された最新版が、翌年の夏の試験から出題されることが多いため、次回の国家(2級)試験では、令和5年版の出題可能性が高いと予想しています。
ただし、令和4年版の第Ⅱ部のテーマ(主体的なキャリア形成)は、今後も継続して出題される可能性があります。
【書籍】テキスト&問題集(第3版)P5~
【楽習ノートプラス】
【最近の過去問】
能力開発基本調査(132)
能力開発基本調査は、企業、事業所及び労働者の能力開発の実態を正社員・正社員以外別に明らかにし、職業能力開発行政に資することを目的として、厚生労働省が毎年公表しています。
例年6月に最新年度版が公表されることが多く、11月試験からの出題が多いです。令和5年度版が6月に公表されたとしても、7月の試験に出題される可能性は時期的に極めて低いため、令和4年度版で対策しましょう。
【楽習ノートプラス】
≪会員限定≫令和4年度能力開発基本調査【1企業調査:問題編14問】
≪会員限定≫令和4年度能力開発基本調査【2事業所調査:問題編29問】
≪会員限定≫令和4年度能力開発基本調査【3個人調査:問題編29問】
≪会員限定≫令和4年度能力開発基本調査「本試験レベル問題集」
【最近の過去問】
職業能力開発基本計画(55)
職業能力開発促進法に基づいて、職業訓練や職業能力評価など、職業能力の開発に関する基本となるべき計画を厚生労働省が策定しています。2021年から2026年までの5カ年計画です。
ここまでを頻出ランクSランク、官公庁資料の御三家と位置づけています。
今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)(37)
キャリア教育・職業教育の指針として、文部科学省の中央教育審議会が取りまとめた資料です。平成23年に作成されたもので期間が経過しているものの、最近の試験でも出題されています。
今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)
セルフ・キャリアドック導入の方針と展開(33)
企業におけるセルフ・キャリアドックの導入のプロセスや実施計画の策定、企業内インフラの整備や実施の手順がわかりやすく表現された資料です。具体的事例や書式などもあり、実務においても活用できます。
年次経済財政報告(33)
年次経済財政報告(経済財政白書)は、経済・財政の1年間の動きを総合的に分析し、問題点や今後の展望、政策の方向などについて、内閣府が毎年公表しています。
労働力調査(33)
労働力調査は、我が国における就業及び不就業の状態を明らかにするための基礎資料を得ることを目的としており、総務省統計局が毎月公表しています。完全失業率などがわかります。
【楽習ノートプラス】
2022年(度)までの完全失業率と有効求人倍率【まとめ編】(改訂版)
≪会員限定≫2022年(度)までの完全失業率と有効求人倍率【問題編】(改訂版)
【最近の過去問】
2023年(令和5年)のデータの出題可能性もあるものの、令和5年版労働経済の分析からの雇用指標出題の可能性があり、その場合には、令和5年版労働経済の分析に掲載されている、2022年(令和4年)のデータでの出題となります。
コロナ禍からの持ち直しはあるものの、2022年、2023年の雇用指標は足踏み状態で、コロナ禍前の状況に戻ったとは言えない状況です。
ここまでが頻出Aランクに位置づけられる資料です。
第8位以降:資料名からPDFへリンクしています
第8位:事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン(28)
最近の試験で特に出題が多く、特にP3以降の「留意事項」からの出題が多いです。
第8位:インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方【28】
令和4年に改正があり、インターンシップの定義があらためて行われた点には注意が必要です。その他、企業側、大学側の留意事項などがよく出題されています。
【書籍】テキスト&問題集(第3版)P162~ 総仕上げ問題集(初版)P152※
※改正後もそのまま活用できます。
【最近の過去問】
改正後の資料を出典としている過去問は以下です。これらをやっておけば、まず大丈夫です。
第10位:職場における心の健康づくり 労働者の心の健康の保持増進のための指針(25)
かつては出題が非常に多い資料でしたが、第16回・第17回以来、出題がありません。出題のポイントは、セルフケア・ラインによるケア・事業場内産業保健スタッフ等によるケア・事業場外資源によるケアの4つのケアです。
【書籍】テキスト&問題集(第3版)P170~ 総仕上げ問題集(初版)P158
第11位:健康づくりのための睡眠指針2014(24)
正解選択肢を選択しやすく、解きやすい問題が出題されやすい傾向がありますが、定期的に出題されており、最近では第25回でも出題がありました。なお、国家試験では6度の出題があるものの、2級技能検定では未出題です。
第12位:働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書(20)
キャリアコンサルタントが果たすべき役割、普及のための施策、キャリアコンサルタントに求められることなどがまとめられており、今後のキャリアコンサルタントの方向性を示す資料で、第19回以降によく出題されています。
第13位:心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き【19】
最近の試験では出題が少ないものの、かつては頻出で、職場復帰支援の5つのステップの内容や本人への支援の留意事項がよく出題されています。
ここまでを頻出Bランクの資料と位置づけています。S・A・Bのメリハリを付けて対策章しましょう。
資料対策の勘どころ
以上の13種類の資料が、定期的に出題のある要注意資料と捉えていますが、特に意識して対策をしておきたいものは、ベスト3の御三家資料です。
その他のものは、テキスト&問題集+総仕上げ問題集や最近の過去問を利用して、内容理解を深めましょう。
その際に大切なことは、ご自身の感覚に照らし合わせて、調査結果などを眺めてみることです。違和感のないものは、おそらく出題されても対応ができるでしょう。
それに対して違和感のある調査結果や仕組みなどは、よく内容を確認しましょう。
調査結果や制度の導入状況などは、自らやご家族の勤務先での状況と照らし合わせてみてください。
その視点は、キャリアコンサルタントになった後も役立つことでしょう。うちの会社ではまだないな、とか、この資料を参考に社内の制度を作ってみよう、などと、自分ごとに落とし込むことが大切です。
ランキング番外編
官公庁資料と位置づけてよいものか?と思い、ランキングには盛り込んでいないのですが、実は出題数3位(99選択肢分)に該当するのが、「キャリアコンサルタント倫理綱領」です。
キャリアコンサルタントの行動、実務の指針となるもので、当然、試験においても、その内容を背景とした出題があります。
このキャリアコンサルタント倫理綱領は、2024年1月に改正されました。次回試験からは新しい倫理綱領からの出題が予想されます。
改正のポイントや変更点などを次のコンテンツで確認しましょう。
以上、13種類プラス1の資料対策についてお伝えしました。
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合格目指して、一緒に頑張っていきましょう。
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