第22回学科試験を振り返る。

次回の第23回試験を受験する皆様にとっては、7月2日の試験日まであと67日
試験まで2ヶ月前後から本格スタートする方はとても多く、まだの方も、まだ間に合うタイミングです。ゴールデンウイーク前に着手をしましょう。

本格スタートの際には、まずは一回分の過去問を通しで解いてみることをおすすめしています。

まずは一回分の過去問解き

過去問解きは、養成講座のテキストや参考書などを一読してから、とお考えの方もいるかもしれませんが、まず一回分は早めに解いてみて、学科試験の出題内容の全体像をつかむことと、合格への距離感を確認してみましょう。

学習スタート時のマインドセットと学習方法については、スタートページでもお伝えしていますが、得点結果に一喜一憂してはいけません。

試験までの、伸びしろの確認と思っておきましょう。その一回分には、第22回、21回、20回といった最近の回のものが良いでしょう。

直近の第22回の過去問解説も先日完成しましたので、解いた後には是非、過去問解説を確認して内容の理解と出題傾向の把握にご活用ください。

その後は、テキスト&問題集で、出題範囲を総ざらい学習するもの良いですし、ヨコ解きを進めていくのも良いでしょう。

「テキスト&問題集(第2版)」は、7月の試験までの改訂はありませんが、試験終了直後に改訂版(第3版)が刊行する予定です。「総仕上げ問題集(初版)」の改訂予定はありません。

過去問解説が完成しました!

第22回過去問解説が完成し、公開しています。

第22回過去問解説

過去問解説を制作する中で気づいたこと、わかったことがありますので、この場で共有します。

過去最高の合格率

解答速報時に実施している自己採点結果のアンケートでの合格率は過去最高の97.2%と驚異的な高さでしたが、実際の合格率は両機関の平均で82.2%と前回の61.7%から大幅にアップしました。

これまでのキャリアコンサルタント試験の中でも過去最高で、似た合格率になったのは、第18回でした。

☆マークの問題は30問

過去問解説に☆マークを付している問題は、必ず獲得して欲しい基礎~標準的な問題や、過去に繰り返し出題されているような問題です。

毎回25問~30問前後が出題されますが、今回は30問と多く、その数は、第18回と同様でした。

ちなみに第21回は27問、第20回は28問と、最近3回の試験は☆マークの問題が多めの傾向があります。

第22回についても、難易度をA、B、Cランクで評価している難易度評価の一覧表を作成しました。過去問解説のページからも入手できます。問題ごとの難易度の参考にしてみてください。

ただし、みん合原田の主観的なランク付けですので、ご参考まで。

 第22回キャリアコンサルタント試験(学科)難易度評価の一覧表

問題ごとの難易度は、解いた後などに確認してほしいのですが、第22回試験では、Aランクの易しい問題は30問、Bランクの差がつく問題は15問、Cランクの初見では獲得できなくてもやむを得ない捨て問題は5問でした。

過去5回の試験の難易度評価の内訳は、以下のとおりです。

試験回 Aランク Bランク Cランク 平均合格率
22回 30 15 5 82.2%
21回 27 21 2 61.7%
20回 28 17 5 77.9%
19回 27 18 5 61.6%
18回 30 15 5 81.1%

※平均合格率は協議会とJCDAの平均を表しています。

第22回試験は、合格率も似ている第18回と全く同じ割合になりました。第21回はCランクは少ないと評価をしたのですが、差がつくBランクの問題が多かった印象です。

復活問題の多い回でした。

過去問と全く同じ問題や、選択肢が複数同じ問題などの復活問題は、いつも5問~10問程度あるのですが、今回は14問ありました。多かったです。

復活問題の内訳と元問題の出題回と問題番号は次のとおりです。

カッコ内の数字は試験回と問題番号を表しています。

問8(13-33)、問13(17-15)、問14(10-16)、問16(16-15)、問25(13-37)、問26(17-26)、問27(6-50)、問29(3-9)、問31(12-12)、問35(8-40)、問39(7-39)、問40(6-39)、問46(8-47)、問47(10-47)

毎回、復活問題はありますので、今後受験する方は、解いた過去問題は、すべて自分の知識にしていく気持ちで取り掛かりましょう。少なくとも、正解の選択は出来るようにしておきましょう。

同じではないにしても、似たような問題というのもまた、多く出題されるのがこの試験の傾向と言えます。

出典に大きな変動は無し

まず、出典となったと思われる主要な参考書については、ラインナップに変動はありませんでした。

キャリアコンサルティング理論と実際(木村先生、下村先生:17選択肢分)

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ(渡辺先生:12選択肢分)

働くひとの心理学(岡田先生:6選択肢分)

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(ジル資料:4選択肢分)

マイクロカウンセリング技法(福原先生:4選択肢分)

いつものワンツー、木村先生、渡辺先生、岡田先生の著書が続きますが、今回はマイクロカウンセリング技法がされたので、福原先生の著書からの出題がありました。マイクロカウンセリング技法からの出題は、第17回以来でした。

出題バランス(割合)について

出題範囲ごとの問題出題数については、概ねいつもどおりの出題バランスと順序でしたが、目立つところでは、「中高年期を展望するライフステージ及び発達課題の知識」からの出題が、通常は1問が多いのですが、今回は2問でした。

1問から2問になったものは他に、「キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動」、「自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識」があり、その影響で「キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢」が未出題になりました。

いずれも、通常ある変動の範囲内で、今後も続くといった変化ではないでしょう。

資料問題について

今回も定番の主要資料が目白押しな回になりましたが、資料御三家と位置づけているものの中では、第11次職業能力開発基本調査の出題がありませんでした。

【資料御三家】

頻出令和3年版労働経済の分析(1問)

頻出令和3年度能力開発基本調査(1問)

頻出第11次職業能力開発基本計画

【今回出題された最近出題が特に多い資料】

頻出働く環境変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書(2問)

頻出事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン(1問)

【その他の出題された資料】

レア:国民生活に関する世論調査の概要

ややレア:令和元年版男女共同参画白書

頻出改訂「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」

ややレア:職場におけるダイバーシティ推進事業報告書

今後頻出?:インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進にあたっての基本的考え方

頻出なものは、じっくりと対策を、そうでないものは、再出題に備えて、過去問の出題箇所を中心に確認しましょう。資料対策は、メリハリをつけましょう。

初登場の用語について

初登場の理論家は今回はいませんでしたが、行動療法の自律訓練法を提唱したシュルツが2度連続の出題となり、「受動的注意集中」という用語が初めて出題されました(問10)。

受動的注意集中とは、意識をすることなく、あくまで受動的に感じることいい、自律訓練法によるリラクセーションを図るための自己コントールの方法のことです。

以上、第22回試験を、難易度と出題内容、出典書籍や資料の角度から振り返りました。

第22回では大きな傾向変化などはなく、出題内容については、第18回以降は特に安定していると言って良いでしょう。

気になる次回

ただ、気になるのは、合格率(難易度)については、アップダウンを繰り返している点です。

この動きですと、次回は…(汗)

備えましょう。

第22回試験を受験のみなさんのアンケートを公開しています。

第22回試験を受験した、800名を越える方からのアンケート結果を公開しています。

今後、試験合格を目指す皆様にとっては、とても貴重な、参考になるリアルな試験対策情報の宝庫です。

第22回試験アンケート結果の公開【自己採点/学習期間編】

【第22回アンケート】過去問はどのくらいやりましたか?

第22回を受験した356名の学習法やご感想【アンケート】

出題範囲マトリックス・タテヨコくんを公開しました!

国家試験は22回まで、2級技能検定は29回まで、それぞれ最新回の内容を集計した出題範囲マトリックス・タテヨコくんをリリースしました。
過去問演習のヨコ解きなどにどうぞご活用ください。

出題範囲マトリックス・タテヨコくんとヨコ解きリンク

試験対策にご活用ください。

第23回試験合格を目指す皆様へ、みん合☆プラス会員のご案内です。

登録試験機関での公開が終了している過去の国家試験の過去問解説や、2級や1級の技能検定の過去問解説などは、みん合☆プラス会員へ限定公開をしています。

次回合格に向けて、試験対策学習にみん合☆プラスをプラスしてみてはいかがでしょうか。

 
書籍とのセットは大変お得です。

ゴールデンウイークのご案内

ゴールデンウィーク、いや、がんばろうウイーク 期間中の会員登録、教材発送、ご質問対応は休まず行います。
ただし、ゆうちょ銀行のサービスが下記の期間、休止となりますので、ご注意ください。

5月2日23:55~6日7:00

恐れ入りますが、銀行振込の場合は2日の18時頃までにして頂くか、6日7時以降にお願いします。

即時入金の受付が出来ないために入金確認が出来ないほか、金融機関によっては振込先口座の氏名などが表示されない等の影響があるようです。

PayPal(カード払い)の場合には、随時受け付けていますので、ご不明な点等ございましたら、ご遠慮なくお伝え下さい。

合格目指して、GWもご一緒に頑張っていきましょう。

             

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