第25回問41~問45の解き方

第25回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問41.仕事の理解の支援

【A】厚生労働省編職業分類の改定は総仕上げ模試の第25回問42や第24回問42で取り上げていましたので、お役に立てました。といいますか…、ようやく出ました。

職業情報提供サイト(愛称jobtag)は、移動時間や隙間時間に、その内容を網羅的に見ておきましょう。キャリアコンサルティングの実務においても活用できます。

正答:1

1.○:厚生労働省編職業分類は、2022年の改定で細分類は廃止となり、大、中、小の3つの区分となった。【厚生労働省:PDF

今回の改定は、統計の観点では日本標準職業分類に対応させつつ、求人・求職のマッチングをより円滑に行えるようにするという観点から行われた。

2.×:関係が逆である。

厚生労働省編職業分類は、総務省日本標準職業分類に準拠している。【厚生労働省:PDF

3.×:職業情報提供サイト(愛称jobtag)は、職業情報を「見える化」したサイトであり、事業所検索や就職診断はできないが、適職を知るための職業興味検査や価値観検査、職業適性テストなどはある。【職業情報提供サイト】

4.×:約500の職業解説があり、90秒程度の紹介動画を掲載している。【職業情報提供サイト

問42.自己啓発の支援

【A】啓発的経験に関する基礎的な内容です。落ち着いて検討しましょう。

正答:1

1.○:啓発的経験の内容として適切である。

キャリアコンサルティングの6分野は、①自己理解、②仕事理解、③啓発的経験、④意思決定、⑤方策の実行、⑥仕事への適応である。【木村先生P365】

2.×:いずれも啓発的経験に含まれる。

3.×:短期間の体験であっても、職務に求められる能力やキャリア・ルートを理解する手がかりにはなり得る。

4.×:啓発的経験には、インターンシップ、職場見学、トライアル雇用等がある。これらは出題範囲表にも明記されている。【出題範囲表(P5):PDF

問43.意思決定の支援

【A】クライエントとの面談場面を想像しながら検討しましょう。

正答:1

1.○:その理由を探ることは大切であり、時間を取る必要がある。

2.×:適切ではない。

2024年1月からの新しい倫理綱領においても、次のように表記している。

キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを行うにあたり、自己の専門性の範囲を自覚し、その範囲を超える業務や自己の能力を超える業務の依頼を引き受けてはならない。【キャリアコンサルタント倫理綱領第8条

3.×:時に言葉で励ますことも、クライエントに寄り添う姿勢として適切である。

4.×:キャリアコンサルタントとクライエントは、目標達成のために協働する関係にあり、見守ることに徹することは不適切である。

問44.方策の実行の支援

【A】支援の基本姿勢からアプローチしましょう。キャリアコンサルタントとクライエントは協働関係にあります。

正答:2

1.×:「自身の経験を踏まえて」は不適切である。

2.○:方策がクライエントの欲求、価値観、置かれた状況に反する場合は、それらに合うように変更する必要がある。【木村先生P384】

3.×:行動の主体はクライエントだが、カウンセラーも契約した役割を実行する。【木村先生P385】

4.×:方策をひとつずつ確認し、していない場合はあらためて実行するか、内容を検討して別の支援を考える。【木村先生P385】

問45.新たな仕事への適応支援

【A】新たな環境への適応の支援には、難しさを感じることもありますが、実際のクライエントがそこに居ると思い、検討しましょう。また、拙速表現には気をつけましょう。

正答:3

1.○:キャリアコンサルタントは、クライエントの新たな環境への適応への支援を行う。なお、リアリティ・ショックとは、理想と現実のギャップに衝撃を受けることである。

2.○:サビカスのキャリア構築理論を念頭に置いた内容である。【渡辺先生P89】

3.×:すぐに、といった拙速な表現には注意する。クライエントの主訴や問題点を確認したうえで、今後の方策を一緒に考える。

4.○:燃え尽き(バーンアウト)は、誰にも起こり得ることであり、社会に適応できなくなることもあるため、休養のほか、ワークライフバランスや職場の環境の改善なども必要である。そうした取組みは、問29のウェルビーイングの向上へにもつながる。

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