第26回キャリアコンサルタント試験を受験のみなさん、本当にお疲れさまでした。
合格を心よりお祈りしています。
第26回学科試験は、過去問解説も完成しました。試験の振り返りに、または次回以降の試験合格を目指す方は、過去問研究の教材として、どうぞご活用ください。
出題範囲と出題数の検証
第26回過去問解説の完成に伴い、出題範囲マトリックス×タテヨコくんを更新しました。6月に行われた2級第32回試験の内容も併せて更新しています。
出題範囲マトリックス×タテヨコくんは、過去問解説のページから入手できます。
毎回、多少の変化はありますが、今回は第25回と比較すると、次のような変化がありました。
国家試験の直近3回分の出題順序や問題数を見てみましょう。【PDF版】【Excel版】
なお、キャリアコンサルタント試験は、出題範囲表に基づいて、出題範囲ごとに、概ね一定の割合で出題されています。
キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目
出題数に変化のあった主な内容は次の内容です。
8月11日追記:第26回問8について、集計内容に誤りがあり、「カウンセリングに関する理論」から「キャリアに関する理論」へ訂正しました。お詫びして訂正いたします。その結果、次の内容に変更がありました。
・冒頭の時事問題は、2問体制が継続
・「キャリアに関する理論」は上記の訂正により、やや多い「5問」でした。
・「カウンセリングに関する理論」は、上記の訂正により「2問」とやや少なく、「カウンセリングの技能」は通常の2問でした。
・「中高年期を展望する…」と「人生の転機の知識」が前半で出題、問題数も各1問と少ないパターンでした。
・その結果、キャリア理論に関連する理論家、理論の問題は、上記の訂正を反映すると全7問でいつも並の問題数でした。
・「職業能力の開発の知識」は3問に対し「企業におけるキャリア形成支援の知識」は4問
・「学校教育制度及びキャリア教育の知識」は第23回から連続の3問体制は定着か
上記以外は、概ねいつもどおりの出題バランスですが、出題順序の変更が特に前半でありました。
そして、カウンセリングの理論や技法に関する問題は、グループアプローチを合わせても6問でしたので、前回の5問より1問増え、前々回に戻りました。
つまり、いわゆる理論家や理論の問題は、「キャリア」に関するものと「カウンセリング」に関するものを合わせて13問でした。
これらの出題数はこうした傾向が続いています。いわゆる理論に関する出題は、全体の4分の1程度と捉えておきましょう。
みなさんのお声を聞くと、理論ばかり対策していた、というお声が少なくありません。理論の学習を優先させてしまう、お気持ちはわかる部分もあるのですが、理論対策に偏らないよう、意識しましょう。
費やす時間と得点の効率を考えた対策も大切です。
難易度は第24回からの路線を踏襲しつつ、徐々に易化している
難易度が高かった第24回と比較しますと、第25回で易化し、第26回で、さらにもう一段、易化した印象があります。
第24回や第25回では、ほとんど見られなかった、これまでの過去問と全く同じか、ほぼ同じ問題が、これまでに4問確認しています(問26、問33、問36、問48)。
中には差がつく問題もありましたが、過去問をやっていなかったとしても、総仕上げ問題集などで解いたことがある内容、既視感のある内容と感じたのではないかと思います。
難易度評価の一覧表も見てみましょう。
過去問解説のページからでもご覧になれますが、こちらでもリンクしておきます。
第26回の難易度評価は、Aランク31問、Bランク15問、Cランク4問でした。第25回の難易度評価は、A29、B17、C4でしたので、Cランクの難問の数は変わらないものの、解きやすい問題が若干増えた、という評価です。
自己採点合格率は86%前後
確定情報は後日、また別の記事にて報告しますが、アンケートによる、みなさんの自己採点合格率は86%前後の見込みです。
前回の第25回は80.9%(実際63.7%)、第24回は77.3%(実際52.6%)でした。
上記のように、アンケートに答えてくださる方は、得点の高い方が多い傾向があるため、自己採点結果は20%程度高くなることが多く、第26回の実際の合格率は65~70%前後になると予想しています。
特徴的な出題について
キャリアコンサルタント試験は、概ね毎回、新しい資料や、初めての理論家や理論が登場しますが、今回の新資料、新理論家、新キーワードを整理しました。
【初出題資料】
今回は定番資料の出題が多い傾向でしたが、初出の資料は下記です。
・三位一体の労働市場改革の指針(新しい資本主義実現会議)(問22)「模試的中」
・健康づくりのための睡眠ガイド(問31)
・キャリアコンサルタント倫理綱領(問49、問50)
【初出題理論家】
・ハックマンとオルダム(問6)
ハックマンは2級技能検定で2度出題がありますが、初見では解けなくてもやむを得ない、Cランクの難問に位置づけました。
また、人名は登場していないものの、問12のフロイトの問題では、正答選択肢以外の内容が、初出の理論家の内容でした。
・メラニー・クライン、ウィンコット、ビオン(問12)
【初出題キーワード】
・2度目ですが、「プロボノ」
【改正トピック】
・職業能力開発促進法の改正(問2)「第25回模試的中」
・心理的負荷による精神障害の労災認定基準(問30)「模試的中」
・2度目の出題だが、「厚生労働省編職業分類」
・キャリアコンサルタント倫理綱領(問49、50)
また、今後の出題が予想される2024年の改正トピックをお伝えします。
・障がい者法定雇用率の改正
・時間外労働の上限の適用猶予の廃止
・労働条件の明示ルール
・裁量労働性の導入要件の増加
資料御三家の出題について
みん合サイトでよく出る資料御三家として位置づけている、労働経済の分析、能力開発基本調査、第11次職業能力開発基本計画についてはどうだったのでしょうか。
・令和5年版労働経済の分析→3問出題(問1、問20、問21)
・能力開発基本調査→2問出題(問14、問19)
・第11次職業能力開発基本計画→出題なし
労働経済の分析は3問も出題される多いパターンでしたが、いずれも令和5年版からの初出題でした。
次回以降も来年3月の試験までは令和5年版の出題可能性が高いですが、令和4年版の第2部「労働者の主体的なキャリア形成への支援…」は引き続き出題可能性があります。テーマがテーマなので、出題したい(しやすい)特徴があります。
次回に向けては楽習ノートプラスで次の内容を確認しましょう。
令和5年版労働経済の分析(第1部・第2部)
令和4年版労働経済の分析(第2部)
また、能力開発基本調査については、6月末に令和5年度版が公表されました。その後一旦、修正が行われ、7月中旬に再公表されましたが、これまでの傾向では11月に新しいものが出題される可能性はあります。
そのため、8月中を目処に、令和5年度版のまとめや問題を作成する予定です。
例年調査結果に大きな違いは無いため、あまり神経質にならなくても良いかもしれませんが、変化があれば、それをわかりやすくお伝えします。
資料対策は御三家資料を中心に、楽習ノートプラスで対策をしましょう。
その他の資料の出題について
その他の資料問題は、定番資料が中心でした。
・職場における学び・学び直し促進ガイドライン(問3、13)
・インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進にあたっての基本的考え方(問27)
・高等学校学習指導要領(問28)
・事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン(問32)
時事問題対策や資料対策は、どこまでやればよいのか(きりがない)、という問題点がありますが、試験前には、合格問題集や、これまでのみん合☆総仕上げ模試もやってみるのがよいでしょう。試験前は模試の解説動画を流しっぱなしにしていた、というお声がたくさん届いています。
キャリアコンサルタント倫理綱領について
予想通り、問49と50で、新しい「キャリアコンサルタント倫理綱領」が出題されました。次回以降に受験する方は(すでにキャリアコンサルタントの方も)、新しい倫理綱領をまずは読み込んでおきましょう。
みん合サイトの各教材も、順次対応させており、7月に刊行した「合格問題集」では、新しい倫理綱領の全文のほか、改正のポイントや対策問題を多く掲載しています。
新しい倫理綱領は、楽習ノートプラスにもまとめや問題を用意していますので、どうぞご活用下さい。本格的なスタートはこちらから始めてみてはいかがでしょうか。
≪会員限定≫キャリアコンサルタント倫理綱領「本試験レベル問題集」
リベンジのみなさんへ
リベンジの方には、まずは今回の問題の解き直しをおすすめしています。
落ち着いて解き直しましょう。
解き直しのポイント
①選択肢ごとに正誤判断する。
②知っていた内容、知らなかった内容、知っていたのに勘違いやミスしたものを区別する。
③知らなかった内容は特に、解説や出典資料で、その内容の理解を深める。いつでも見返せるようにメモなどをしておく。
「誤答分析」では、この内容は大丈夫、逆にこの内容は苦手、といった現在地を確認しましょう。みなさん、すべてが苦手なわけではないはずです。
「苦手を減らし、得意を増やす」ことが、学科試験対策の基本戦略であり、「知らなかったことを、知っていく」ことが日々の戦術です
時に出典資料や参考書の記載内容を読み込んだり、Web検索して関連情報を調べたりして理解を深められることが、リベンジの方のメリットです。多少、寄り道をしても間に合いますし、寄り道をしながらの学びもまた、面白いはずです。
また、将来の専門性を見据えながら、興味のある分野を深堀りするのも良いでしょう。合格ラインに達しなかったことは、悔しいことですが、さらなる学びの機会を得た、未来に繋がる時間を得た、と思うようにしてみるのもよいのではないでしょうか。
未来に向けて、ご自身を磨いていきましょう。
今回受験されたみなさん、本当におつかれさまでした。
そして、次回受験のみなさんは、これから試験までの間、どうぞよろしくお願いします。
知らないことを知っていきましょう。
知識や技能との出会いを楽しんでいきましょう。
応援しています。
みん合☆プラス会員のご案内
第27回(11月)試験対策のみん合☆プラス会員のご入会受付とご受講がスタートしています。次回合格目標の方は、どうぞご検討ください。
ご受講期間は、合格発表のある12月17日までです。
12月8日のキャリアコンサルティング技能検定の2級や1級を目指す方にもおすすめです。会員限定の教材は同一のため、コース分けはしておりません。
プラス会員への入会につきましては、詳しくは下記をご確認ください。
書籍をお持ちではない方は、みん合☆プラス会員と書籍のセットでお得に購入できます。
【テキスト&問題集(第3版)】出題範囲ごとのまとめと、一問一答の問題が収載されており、知識のインプットとアウトプットをバランスよく行えます。出題範囲の全範囲を網羅していますので、苦手な内容の克服にも適しています。特徴は、Amazonをご確認ください。
2024年度の改訂予定はありません。
New!【合格問題集(第2版)】
これまでの「総仕上げ問題集」を改訂し、「合格問題集」へ名称を変更しました。本試験と同様の四肢択一式の問題集で、実践的な問題演習を行える、アウトプット重視型の内容です。出題傾向の分析と対策のページと、150問の四肢択一式問題、模擬問題が収載されています。紙面の構成や、特徴については、Amazonをご確認ください。
会員期限の延長について
第26回(7月)対策会員の方の会員期限は、合格発表のある2024年8月23日(金)までです。
その後も会員期間の継続を希望する場合には、有料(特別価格)にて第27回試験の合格発表がある、2024年12月17日(火)まで期限を延長できます。
また、これまでに会員だったすべての方は、延長手続きにてご入会(会員再開)が可能です。12月の2級や1級技能検定を受験される方も、もちろん、ご活用いただけます。
第27回(11月)試験対策のための会員期限延長の申込みについて
お気軽にご相談ください。
試験対策のご相談やご質問を、みん合☆では毎日、受け付けています。
お気軽にお声をお伝えください。
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