過去問はどのくらいやりましたか?
第26回試験を受験したみなさんにお聞きしました。
過去問演習が試験対策に効果的と言うけど、解くべき過去問の回数はどのくらいなのか?ご質問やご相談としても多い内容です。
そこで、第26回試験の学科試験に関するアンケートから、受験したみなさんがどのくらいの回数分の過去問を解いたのか?そして合格率(自己採点)とのどのような関係があるのか?集計結果を公開します。
まずはこちらから。
過去問題(国家試験)は何回分やりましたか?
過去問の実施回数は前回と比べると、全体的には右に寄ってきている、減少傾向が感じられます。
(注)第25回の11回~25回分位は11回~24回分に読み替えて下さい。
最も多かったのは、「1回~3回位」、僅かな差ではありますが、次いで「4回~6回位」、「7回~10回分位」の順でした。
みん合でおすすめしている、2級技能検定との組み合わせで捉える必要がありますが、全体的に、国家試験単独での実施回数は少ない方へシフトしているようです。
最も合格率が高かったのは「7回~10回分」
みん合☆アンケートでの全体的な自己採点合格率は今回、86.5%でした。それを念頭に過去問の実施回数と合格率の関係を見てみましょう。
今回、最も合格率が高かったのは、前回と同様に「7回~10回位」の受験者層で、合格率は91.8%でした。続いて僅差(91.6%)で「11回~24回位」が続き、多くの回を実施している方の合格率は高い傾向があります。
最も実施人数の割合が高かった「1回~3回位」の合格率は81.8%と全体の平均よりも低く、これは2級の実施との兼ね合いも考慮した方が良さそうです。
国家試験「1回~3回位」だけでは、やはり、物足りないと言わざるをえません。
では、2級技能検定はどのくらい割合の方が活用し、何回分解いているのでしょうか。
2級技能検定の過去問は何回分を学習しましたか?
第26回試験を受験した方の、2級学科試験問題を活用している割合は次の通りです。
まず、全体では2級技能検定を1回分でも実施した方の割合は63.6%で、前回の61.7%より増加しています。
約3分の2の方が、2級技能検定の問題を国家試験対策に活用しています。
そして、実施している人で最も割合が高い回数は「3回分」で、4回分以上の方も合わせると、約38%の方が「3回分以上」を活用したようです。
なお、2級を利用した人を分母にすると、約6割の方が「3回分以上」を実施しています。
2級、やるべし、です。
それでは、合格率との相関を検証してみましょう。
回数比例的に合格率が上昇しており、「3回分」「4回位分以上」においては、非常に高い、9割を超える合格率です。
また、1回分でも2級を活用している場合の平均合格率は89.7%であるのに対して、活用していない場合には81.3%と8.4ポイントもの差がついています。
日々、出題内容を見ている私には、2級の過去問題は活用しない手はないと思っています。
2級技能検定の学科試験は、国家試験と試験範囲は全く同じで、出題内容、割合、順序もとてもよく似ており、学習内容に境界はありません。
これは私の予測ですが、試験委員は国家試験とは別の先生方が担当していると思うのですが、いかんせん、同じ出題範囲のため、別の先生方によって、出題の視点が若干変わることは、むしろ、よい練習&思考訓練になり、試験問題の変化球対策にもなるのではないかと思います。
より強い合格力が養成できる素材として活用するとよいでしょう。
直近3回分の問題と正答は、キャリアコンサルティング協議会のホームページから入手できます。
2級の過去問解説については、みん合☆プラス会員のみなさんへ公開しています。
国家試験×2級の組み合わせの最適解
ここまでをまとめると、最も合格率が高い実施回数は、国家試験では「7回~10回分(91.8%)」、2級では「4回分以上(93.1%)」でした。
実際に、国家試験と2級の組み合わせでは合格率はどうなったのでしょうか。
国家試験と2級技能検定の実施回数をマトリックスに捉え、合格率を検証したところ、理想的な組み合わせが見つかりました。
母数が一定の基準を満たしていて(20人以上)、平均合格率の85.6%を超える組合せのランキングは次のとおりです。
「国家11回~24回分位」+「2級3回分」100%
「国家7回~10回分位」+「2級2回分」95.5%
「国家11回~24回分位」+「2級4回分以上」93.8%
第4位:「国家4回~6回分位」+「2級3回分」92.0%
第5位:「国家4回~6回分位」+「2級4回分以上」91.9%
第6位:「国家1回〜3回分位」+「2級3回分」91.7% ←Check!
「国家4回~6回分位」に2級3回分(以上)を組み合わせている方も合格率が高いです。
また、ミニマムな組合せとしてみん合でおすすめしている、「国家1回〜3回分位」+「2級3回分」は組合せ合格率では、なんと第6位で91.7%と全体の合格率(85.6%)を大きく上回っています。
さらに回を増やしたほうが合格率は高まり安心ですが、コスパ、タイパ的には、非常に良い組合せと言えるでしょう。
なお、すべての組合せによる人数(母数)と合格率の関係は次の資料で明らかにしています。
では、どのくらいやれば良いのか?
みん合がおすすめする、過去問実施回は次のように考えています。
国家試験直近3回分(24回~26回)+2級技能検定直近3回分(30回~32回)
プラスα
まずは直近3回分ずつを最初の目標にしましょう。
ただ、これだけでは少し不安があります。そこで、プラスαについてです。
プラスα=①合格問題集や総仕上げ模試 ②それ以前の過去問(4回分以上)
これまでのアンケートでは概ね毎回、過去問10回分以上実施している方の合格率は有意に高い傾向があります。過去問10回分というと、500問、選択肢の数にすると2000選択肢です。
この、500問(2000選択肢)のマスターをみん合ではおすすめしています。
上記の直近3回分ずつで6回分、300問ありますから、あと200問はそれ以前の過去問を遡って解くことが、②それ以前の過去問を活用する方法です。
この方法も良いのですが、合格問題集などを活用する方法もあります。
合格問題集や総仕上げ問題集で200問以上演習できる!
今年7月に改訂版が完成した「合格問題集」は第1回から第25回までのまでの過去問をあらためてすべて見直し、分析して問題を作成しています。模擬問題を合わせると200問(4回分)です。
これで、目標として掲げている500問(2000選択肢)に達します。
合格問題集は、なるべく一つの問題に、なるべく様々なトピックを盛り込んでいます。ですから、単に過去問を実施するよりも、より多くのことを確認できるように意識して制作しています。
やるのは、これ。このようなルートマップを作りました。
過去問を直近3回分ずつをマスターしましょう。
また、みん合☆総仕上げ模試(次回からみん合☆合格模試へ改称予定)の組合せ活用も効果的です。これで、10回分を超える問題量を確保できます。
なお、試験対策の本格スタートにあたっては、スタートページの合格へのスタートアップガイドをご確認ください。
タテヨコくんをご活用ください。
過去問演習の際には、出題範囲ごとに回数横断的に過去問を解いていく、ヨコ解きをおすすめしていますが、ヨコ解きの際に活用できる、「出題範囲マトリックス×タテヨコくん」をご用意しています。
Excelデータもご用意していますので、自由に加工編集してご活用ください。
余力があればさらに遡りましょう。
十分な理解をせずに、ただ過去問実施回を増やしてはいけませんが、もしもさらに問題を解いておきたい場合には、これらの回を軸にして、あとは時間との兼ね合いの中、過去問が入手できる範囲内で、時の経過による内容の劣化があまりない、次の出題範囲を中心に、過去問などで演習量を増やしましょう。
前述のアンケート結果からもわかるように、回数比例的に問題への対応力が増し、それが合格に繋がります。
「キャリアに関する理論」、「カウンセリングに関する理論」、「企業におけるキャリア形成支援」、「学校教育制度及びキャリア教育の知識」、「メンタルヘルスの知識」。「グループアプローチの技能」などをさらに遡り、ヨコ解きをして苦手を克服したり、得意を伸ばしたりすることが、差がつく戦略となり、安心感にも繋がるでしょう。
逆に時の経過による内容劣化がありがちな出題範囲は下記です。
・社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解(問1前後)
・職業能力開発の知識(問10前後)
・労働市場の知識(問20前後)
さぁ、はじめましょう!
国家試験と2級の直近3回分ずつに「合格問題集」や「総仕上げ模試」を組み合わせ、全10回分以上の問題演習量を確保しましょう。
過去問などを解く際には、正解が出せたらヨシではなく、正答以外の選択肢の内容もよく確認をしましょう。
本日の公開内容は以上です。
アンケートへのご協力を、誠にありがとうございました。
引き続き、アンケート結果の公表を行いますが、アンケートにご協力を頂いた皆様には、あらためて御礼申し上げます。
皆様の回答は、今後受験するみなさまの合格、活躍へと繋がっています。
本当に、ありがとうございました。
みなさまの合格と、合格後のご活躍を、心よりお祈りしています。
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