第27回問11~問15の解き方

第27回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問11.カウンセリングに関する理論

【A】人名とキーワードの組み合わせの正誤問題。ジェンドリンのフォーカシング以外はしばしば問われる内容のため、消去法でアプローチしてもよいでしょう。

正答:2

1.×:ウォルピといえば行動療法、系統的脱感作を創始した。系統的脱感作は、弛緩訓練によって不安反応を制止し、段階的に不安反応を除去する方法である。【木村先生P121】

内観療法を創始したのは、吉本伊信である。

2.○:ジェンドリンはフォーカシングを創始した。

フォーカシングは、人の中にある「言葉にしがたい身体感覚(フェルト・センス)」に焦点をあてるのが特徴である。【ジルP117】

3.×:バーンといえば交流分析。交流分析は、構造分析、交流パターン分析、ゲーム分析、脚本分析の4つの分析を通して、人格的成長や不適応問題の変容をはかる心理療法である。【ジルP108】

系統的脱感作は、選択肢1のウォルピが創始した行動療法の技法の一つである。

4.×:森田正馬(まさたけ)といえば、森田療法。「あるがまま」の心の姿勢を獲得することを支援する精神療法である。【参考サイト:東京慈恵会医科大学森田療法センター

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カウンセリング理論と人名のまとめとヨコ解きリンク

«会員限定»カウンセリング理論と人名【問題編】

問12.カウンセリングに関する理論

【B】モデリングは社会的学習理論でおなじみの「観察学習」のことですから、難しい選択肢の内容に惑わされずに、観察学習の意味を含むものを選びましょう。

正答:4

1.×:報酬などの刺激(強化子)として、数をためると実際の報酬と交換できるトークン(引換券)を用いる技法は、トークン・エコノミー法であり、これはオペラント条件づけの、正の強化を表している。

ポイントをためると特典が得られる、ポイントカードなどが例としてあげられる。

2.×:これはトークン・エコノミー法の逆であり、レスポンスコスト法という。減らしたい行動が行われたときにトークン(引換券)を減らすことであり、オペラント条件づけの、負の弱化を表している。【参考サイト:ITカウンセリングLab

3.×:これは弛緩(リラクゼーション)訓練によって不安や恐怖の反応を制止し、段階的にそうした反応を除去する、系統的脱感作の内容である。【木村先生P121】

4.○:モデリングの意味として適切である。モデリング(観察学習)は他者の行動を観察し、自分でも出来そうだという効力予期(できるという予測)を形成することである。【渡辺先生P136】

問13.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【B】求職者支援訓練は、ハローワークに求職していることなどを要件に、幅広く訓練受講ができるよう、職業訓練受講給付金などの制度も用意されています。制度の内容を確認しましょう。

 求職者支援制度のご案内

正答:3

1.○:求職者支援訓練の内容として適切である。

2.○:訓練受講の要件として適切である。

3.×:職業訓練受講給付金は、修了後に一括ではなく、月に10万円支給される。

4.○:訓練開始前から、訓練期間中、訓練終了後まで、ハローワークが求職活動をサポートする。

問14.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【A】頻出の学び・学び直し促進ガイドラインからの出題です。企業と労働者の関係性は一方通行なものではなく、双方向でWin-Winになることが本ガイドラインの趣旨である点からアプローチしましょう。

 職場における学び・学び直し促進ガイドライン

正答:4

1.○:「学び・学び直しのための時間の確保」における取組の考え方・留意点の一つにあげられている。【P15】

2.○:このような場合には「労働時間」となる。「学び・学び直しのための時間の確保」における取組の考え方・留意点の一つにあげられている。【P15】

3.○:キャリアコンサルタントは、学び・学び直しのサポート(伴走支援)の役割を担う。【P16】

4.×:事前に企業と労働者が方向性・目標を擦り合わせ、共有することに加え、企業は、労働者が学んで身に付けた能力・スキルを、業務として活かすことができる実践の場を提供することが重要である。【P17】

問15.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【B】選択肢1と2は第20回問13に似た内容で、キャリアアップ助成金については第27回対策総仕上げ模試で出題、詳しく解説をしていましたのでお役に立てました。

正答:1

1.×:キャリアアップ助成金は、非正規雇用の労働者(有期雇用労働者等)の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成するものである。【厚生労働省

2.○:セルフ・キャリアドックの効果として適切である。ほかに、従業員の職場定着や働く意義の再認識を促すといった効果が期待される。【厚生労働省

3.○:生産性向上人材育成支援センターは、全国のポリテクセンターやポリテクカレッジなどに設置した、中小企業等の生産性向上に向けた人材育成を支援するための総合窓口である。【高齢・障害・求職者雇用支援機構

4.○:生産性向上人材育成支援センターは、ものづくり分野における職業訓練(在職者訓練)と、個別企業の課題に合わせてカスタマイズしたコースや、地域のニーズを踏まえた訓練コースを設定した生産性向上支援訓練を実施している。【高齢・障害・求職者雇用支援機構のデジタルブック

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