第24回問11~問15の解き方

第24回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問11.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【B】問2に続き、能力開発基本調査の2問目です。今回は全2問でした。OFF-JTの受講について、やや細かな内容が問われています。(令和5年度版の内容を追記しています。)

 令和4年度能力開発基本調査

 令和5年度能力開発基本調査

正答:3

1.×:男女別に受講率をみると、男性の40.4%に対し、女性は 25.3%と、女性の受講率が低くなっている。【P41】

大きな変化はない:男女別に受講率をみると、男性の41.0%に対し、女性は26.6%と、女性の受講率が低くなっている。【令和5年度P45】

2.×:逆であり、年齢階級が高くなるほど受講時間が少なくなっている。【P43】

令和5年度版でもその傾向に変化はない。【令和5年度P45】

3.○:企業規模別の受講率では、正社員では、規模が大きい企業での受講率が高い一方で、正社員以外では、企業規模による大きな差はみられない。【P42】

令和5年度版でもその傾向に変化はない。【令和5年度P46】

4.×:正社員の肯定的意見は93.5%、正社員以外の肯定的意見は95.1%と多くを占めている。【P44】

大きな変化はない:正社員の肯定的意見は92.0%、正社員以外の肯定的意見は95.7%と多くを占めている。【令和5年度P49】

能力開発基本調査は、本問のように細かな調査結果まで出題されますので、対策は万全にしておきましょう。楽習ノートプラスに、対策教材を用意しています。

問12.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【B】公的職業訓練(ハロートレーニング)に関する出題はこれまでにも時折ありますが、今回の問題は第10回問18に似た問題で、新しいトピックは「託児サービス付き訓練コース」でした。

正答:3

1.×:主に中小企業に在職している人を対象にした、在職者訓練がある。【厚生労働省

2.×:離職者訓練は、主に雇用保険を受給している求職者が対象である。【厚生労働省

主に雇用保険を受給できない求職者が対象であるのは、求職者支援訓練である。【厚生労働省

3.○:託児サービス付き訓練コースが広まり、公的職業訓練において、一般的になりつつある。【厚生労働省

4.×:訓練受講者の男女比は、公共職業訓練も、求職者支援訓練も女性の方が多い。【求職者支援訓練について:PDF

問13.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【B】人材開発支援助成金は前回に続いての出題でした。「正規雇用労働者」のみではないことをおさえておけば、正答選択肢の選択は比較的容易でした。

正答:1

1.×:人材開発支援助成金には、有期契約労働者等の正社員転換を目的とした訓練に対する助成もあり、正規雇用労働者のみを対象としたものではない。

2.○:キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成するものである。【厚生労働省

3.○:キャリア形成・学び直し支援センター(キャリガク)では、ジョブ・カードを活用して様々なキャリア形成支援や学び直し支援を行っており、企業・団体に対しては、セルフ・キャリアドックの導入支援を行っている。【キャリア形成・学び直し支援センター

4.○:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構では、企業が生産性を向上させるために必要な知識などを習得するための職業訓練として、生産性向上支援訓練を行っている。【高齢・障害・求職者雇用支援機構

国家試験では初出題ですが、第24回対策総仕上げ模試問14にて、生産性向上支援訓練を出題しましたので、少しはお役に立てたかもしれません。

問14.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

【A】選択肢2の適用対象期間の内容は初登場ながら、正答選択肢のキャリアコンサルティングが必要な教育訓練給付金については、積極的に選択したいところです。

正答:4

1.○:変化の時代においては、労働者の「自律的・主体的かつ継続的な学び・学び直し」が重要であり、学び・学び直しにおける「労使の協働」が必要となる。【厚生労働省

2.○:教育訓練給付金の適用対象期間については、最大20年まで延長が可能である。【厚生労働省:PDF

3.○:業務独占資格などの取得や、大学院・大学・短期大学・高等専門学校、専門学校の課程を学ぶ、訓練期間が長期のものもある。【専門実践教育訓練給付金のご案内:PDF

4.×:受講開始前にジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを受ける必要があるのは、専門実践教育訓練給付金と特定一般教育訓練給付金であり、一般教育訓練給付金では必要がない。【ハローワークインターネットサービス

問15.企業におけるキャリア形成支援の知識

【C】選択肢2と4については、基準とすべき尺度や基準がわかりにくく、正誤判断が困難な問題でしたが、出題者の意図を想像しながら解説を付しています。

正答:3

1.×:ブルーカラー(生産労働者)とホワイトカラー(事務技術労働者)は、日本では通常、工職混合と言い、一つの組合に加入することが一般的である。【参考サイト:公益社団法人教育文化協会

2.×:「自立度」が意図するところが汲みにくいが、企業(経営側)との関係においては、産業別組合は、産業に共通する産業課題に対応出来るなど、企業別組合に比べると、労働組合としての自立度は低いとはいえない。【参考サイト:公益社団法人教育文化協会

3.○:企業別組合は主として当該企業の正規従業員から構成される。【企業別組合とユニオン・ショップP32:PDF

4.×:「前年比」の比較年が不明なため、本選択肢の解釈には幅がある。

パートタイム労働者の労働組合員数は、令和2年から3年、3年から4年にかけて「増加」している。

また、推定組織率は、令和2年から3年にかけては8.7%から8.4%へ減少しているが、3年から4年にかけては、8.4%から8.5%へ増加している。【令和4年労働組合基礎調査の概況P4:PDF】つまり、3年から4年では増加をしている。

なお、全体での傾向(労働組合及び労働組合員の状況)は、令和4年6月30日現在、前年に比べて労働組合数は346 組合(1.5%)減、労働組合員数は8万6千人(0.8%)減少している。【令和4年労働組合基礎調査の概況P3:PDF

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