第26回問41~問45の解き方

第26回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問41.仕事の理解の支援

【B】前回に続き、厚生労働省編職業分類(改定)に関する問題です。前回の出題内容から正答を判断できるものの、選択肢2~4は解釈が難しいものの、JILPTのサイトに根拠を見つけました。

職業分類表 改定の経緯とその内容

正答:1

1.×:今回の改定は、日本標準職業分類に対応させつつ、求人・求職のマッチングをより円滑に行えるようにするという観点から行われたものである。

2.○:大分類の見直しでは、マッチングの観点から、旧大分類の異なる複数の項目を統合して新たな分類項目を設定している。また、項目名をわかりやすいものとなるよう見直している。

3.○:中分類の見直しでは、旧大分類の変更、労働市場の変化、マッチングの観点などから分類項目の新設、分割、名称変更を行っている。

4.○:小分類の見直しでは、細分類が廃止され、旧小分類と旧細分類を統合し、新たな分類項目を設定するとともに、旧小分類を分割・細分化した。

問42.仕事の理解の支援

【A】大学での支援は、これまでにはあまり出題のないテーマですが、支援の基本姿勢からアプローチしましょう。若者であれ、中高年であれ、短期的なキャリア形成ではなく、長期的な視野を持っての支援が求められます。

正答:4

1.○:必要に応じ学内・学外機関や専門家へのリファーを検討するのは適切である。

2.○:学生のニーズに応じて適切な情報をタイミングよく提供するのは適切である。

3.○:ジョブ・カードなどの作成の支援を行い、活用するのは適切である。

4.×:就職活動支援という短期的目的ではなく、ライフキャリアを形成する長期的視野からの支援を行う。

問43.自己啓発の支援

【A】啓発的経験にアルバイトが含まれるか否かの問題は前回第25回問42でも出題されており、正答選択肢の2は、2級第27回問37の選択肢3とまったく同じ内容でした。

正答:2

1.×:キャリアコンサルタントと共有する必要がある。

2.○:啓発的経験は、実際の体験を伴った「自己理解」「職業理解」に役立つ経験のことである。

インターンシップ、職場見学、トライアル雇用については、出題範囲表にも明記されているが、アルバイトも啓発的経験に含まれる。【出題範囲表P5:PDF

3.×:トライアル雇用では、むしろ振り返りが大切である。

そのままその仕事、その会社での雇用を希望するのか、もしくは他の仕事、他の会社での雇用を希望するのかをよく検討する必要がある。

4.×:トライアル雇用は、当該事業所への就職が保証されているわけではない。労働者と企業がお互いを理解した上で無期雇用へ移行するか、雇用期間が満了する。【厚生労働省

問44.意思決定の支援

【A】支援の基本姿勢からアプローチしましょう。

正答:4

1.×:クライエントのニーズに合うように方策を変更することはある。【木村先生P385】

2.×:職業人生の設計と家族との生活設計の優先順位に決まりはない。

3.×:「のみ」には気をつける。

キャリア・プランには短期視点と長期視点があり、どちらかのみ、ということはない。

4.○:情報提供はキャリアコンサルタントの役割として重要である。

なお、情報そのものを伝えるだけではなく、クライエントが自分で情報を得る方法を教える「情報提供の原則」もこれまでに出題されている。【木村先生P387】

問45.方策の実行の支援

【A】方策を検討する際には、当然、メリット、デメリットを整理したり、予想される障害を予測検討することが大切です。

正答:2

1.○:やる気が高まると、情動的喚起に繋がり、自己効力感を高めることがある。

2.×:避けたほうが良いということはない。方策の決定においては、各ステップごとや、各選択肢のメリット、デメリットを比較検討する。【木村先生P388】

3.○:モデリングは観察学習を意味する。これは、バンデューラが唱えた、自己効力感を高める4つの情報源のうちの「代理的経験」である。【渡辺先生P136】

4.○:セルフ・モニタリング(自己監視)は自己管理方策として、木村先生の著書でも紹介している。

カウンセラーはその進行を管理し、ステップごとにクライエントが自分で自己管理ができるように教える。【木村先生P396】

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