2019年度の有効求人倍率と完全失業率【まとめ編】
一読しておくだけで得点になる(かもしれない)、楽習ノートプラス。
今回のテーマは有効求人倍率と完全失業率です。第14回試験まででは、第2回、第4回、第5回、第6回、第8回、第9回、第11回、第12回、第13回、第14回で出題があります。出題実績はほとんどの回と言ってよく、出題可能性が非常に高いトピックです。
なお、これまでの試験では、前年度まで、もしくは前年までのデータが問われる傾向があり、試験実施のその年度自体の統計データの出題可能性は低いと予測しています。その意味では2020年3月までのデータが試験対策上は重要と位置付けています。ただ、実務上は2020年度の雇用指標の悪化傾向が非常に気になります。
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有効求人倍率
有効求人倍率は求職者1人に対し何人分の求人があるのかを示し、倍率が1を上回ると人を探している企業が多く、下回ると仕事を探している人が多いと捉えることができる。[第11回問23]
なお、有効求人倍率は公共職業安定所(ハローワーク)における求人、求職、就職の状況をとりまとめたものであり、民間の職業紹介事業者でのそれらの状況は含まれない。[第11回問23]
年度 | 有効求人倍率 | 備考 |
2017年度(平成29年度) | 1.54倍 | 前年度比0.15ポイント上昇 |
2018年度(平成30年度) | 1.62倍 | 前年度比0.08ポイント上昇 |
2019年度(令和元年度) | 1.55倍 | 前年度比0.07ポイント低下 |
[第2回問21、第4回問23、第5回問24、第9回問22]
有効求人倍率は厚生労働省が調査公表する「一般職業紹介状況」でわかります[第6回問23、第14回問24]。これまで上昇傾向であった有効求人倍率は2019年度に頭打ちとなり、特に後半の1~3月は強い低下傾向にあることに注意しましょう。さらに令和2年度はコロナウイルス禍の影響が心配されます。
なお、2020年3月の有効求人倍率は1.39倍となり、前月から0.06ポイント低下しています。
また、2020年3月の就業地別・季節調整値による都道府県・地域別有効求人倍率の最高は、福井県の1.90倍、最低は北海道と沖縄の1.18倍でした。地域差については、第11回で出題実績があります[第11回問22]。
有効求人倍率に関するその他の気になる指標等
正社員有効求人倍率
パートタイムを除いた、正社員有効求人倍率は2020年3月で1.03倍であった。[第9回問22、第12回問23、第13回問22]
2019年(令和元年)平均の有効求人倍率
4月から3月の年度ではなく、2019年(令和元年)1月から12月の有効求人倍率の平均は1.60倍で前年に比べて0.01ポイント低下した。
完全失業率
完全失業率は、労働力人口に占める完全失業者の割合をいう[第8回問23、第11回問23]。
用語の定義自体が出題されることもあります。みん合☆テキストにも掲載していますが、一度きちんと確認しましょう。(学科試験テキスト&問題集P107)
完全失業者とは、働く意思や能力を持ち、求職活動を行っているものの、就職の機会を得られない者のことをいう[第8回問23]。
年度 | 完全失業率 |
2017年度(平成29年度) | 2.7% |
2018年度(平成30年度) | 2.4% |
2019年度(令和元年度) | 2.3% |
[第2回問21、第8回問22、第9回問22、第10回問23]
なお、2020年に入ってからの完全失業率の推移は、2020年1月2.4%、2月2.4%、3月2.5%であった。
完全失業率は、厚生労働省ではなく、総務省統計局による労働力調査により公表されます[第6回問23]。気をつけましょう。
完全失業率は2019年度前半は低下(改善)傾向が続いていましたが、中盤で下げ止まり、後半では上昇(悪化)基調となりました。
2020年度はコロナウイルス禍の中でスタートしており、完全失業率の上昇が懸念されます。
完全失業率に関するその他の気になる指標等
2019年度平均の完全失業者数と就業者数
2019年度平均の完全失業者数は162万人と前年度に比べ4万人減少している。また、2019年度平均の就業者数は6,733万人と、前年度に比べ52万人増加している。
2019年度平均の正規、非正規の割合
2019年度平均の正規の職員・従業員数は3516万人と、前年度に比べ22万人増加。非正規の職員・従業員数は2163万人と31万人増加した。その割合は正規が約62%、非正規が38%である。概ね6:4と覚えておく。[第12回問20]
また、非正規の職員・従業員数は男性691万人、女性1,472万人で、その割合は男性が約32%、女性が68%であり、概ね3:7とおさえておく。
2019年平均の完全失業率
4月から3月の年度ではなく、2019年の1月から12月の完全失業率は2.4%と前年と同率であった。
景気動向指数
景気の現状把握や将来予測のための指標として景気動向指数があり、景気動向指数には3種類の系列がある。
景気の動きに先行して反応を示す「先行系列」、現状の景気の動きに反応する「一致係数」、景気の動きにやや遅れて追随して現れる「遅行指数」にわけることができるが、新規求人数、有効求人倍率、完全失業率は、次のように分類することができる。[第11回問23]
先行系列:新規求人数
一致系列:有効求人倍率
遅行系列:完全失業率
備えあれば憂いなし!ヨコ解き問題リスト
ここまでの内容が問われた過去の問題は下記になります。ヨコ解きして備えましょう。直近3回分以外の過去問解説は、みん合☆プラス会員限定で公開しています。試験対策にご活用ください。
数値や雇用情勢に関する出題:第2回問21 第4回問23 第5回問24 第8回問22 第9回問22 第10回問23 第11回問22 第12回問23 第13回問22
追記している2019年(度)に関する解説をよくご確認ください。
問題演習で知識を定着させましょう。≪会員限定≫2019年度の有効求人倍率と完全失業率【問題編】