防衛機制のまとめとヨコ解きリンク
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自我に対する危険から無意識的に防衛しようとする反応を、防衛機制といい、ジークムント・フロイトが最初にその概念を見出し、娘のアンナ・フロイトによって整理された。防衛機制自体は、誰にでも認められる正常な反応である。
■防衛機制の種類
防衛機制には様々なものがあるが、これまでに出題されたものを中心に整理する。
具体例やイメージ | 内容 | 種類 |
いわゆる「いい子」 | 他者からの非難や拒否を恐れ、欲求や欲望を我慢する | 抑圧 |
芸術家、ボクサー | 本能的な欲求や衝動を社会に認められる形で発散する | 昇華 |
正当化、屁理屈 | 欠点を認めたくないので正当化して自他を納得させる | 合理化 |
妥協、八つ当たり | 欲求が阻止されると別なもので満足する | 置き換え |
つっぱる、威張る | 弱さを知られたくない、自分でも認めたくないために、反対の姿勢や過剰な態度をとる | 反動形成 |
ロールモデルの真似をする | 自分以外の他人の一部を断片的に取り入れる。取り入れともいう。 | 摂取 |
他者と自分を一体化、同病相憐れむ | 他人を自分に(そっくり)重ね合わせる | 同一化 |
勉強が苦手な分、スポーツを頑張る | 劣等感を克服するために他の分野で成果を出す | 補償 |
赤ちゃんがえり | 現状の苦しさから逃れるために、幼少期に戻ったような行動をとる | 退行 |
打ち損じて、ラケットのせいにする | 自分の欠点を正視できず自分以外のものに責任を転嫁する | 投影 |
他人事 | 思考と感情、感情と行動が分離する。そのため、分離ともいわれる | 隔離 |
中には、似ている概念もある。例えば、摂取は他人の一部を取り込むことに対して、同一化は他人の全体を自分に重ね合わせるようなイメージである。
また、欲求や感情がおさえつけられて「置き換え」られた目標が、さらに社会的、道徳的に高いものになった場合には、「昇華」と解釈することもできる。
なお、これまでに大問で出題されている防衛機制は、以下のとおりである。
抑圧、昇華、摂取、反動形成、合理化、置き換え、同一視(同一化)、補償
【参考文献・資料】
職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(労働政策研究・研修機構2016年)
カウンセリングの理論國分康孝著(誠信書房1980年)