令和元年度能力開発基本調査【3個人調査:まとめ編】
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能力開発基本調査は、企業調査、事業所調査、個人調査の3つに分けられます。このページでは、個人調査についてまとめますが、個人調査についてはこれまでの出題はあまりありません。一度じっくり読み、問題で知識を確認しましょう。
資料対策の秘訣は、ご自身の感覚と相違のあったものはよく印象づけておくことです。資料原本は是非ダウンロードして参照できるようにしておきましょう。
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(1)能力・スキルについて【P36】
令和元年度版に初めて掲載された内容です。
①自信のある能力・スキル
・仕事をする上で自信のある能力・スキルがある常用労働者の割合は81.8%であり、正社員で85.8%、正社員以外では74.9%である。
・自信のある能力・スキルのランキング
≪正社員の場合≫
チームワーク、協調性・周囲との協働力(53.7%)
定型的な事務・業務を効率的にこなすスキル(42.7%)
ITを使いこなす一般的な知識・能力(OA・事務機器操作(オフィスソフトウェア操作など))
≪正社員以外の場合≫
チームワーク、協調性・周囲との協働力(60.5%)
定型的な事務・業務を効率的にこなすスキル(41.8%)
コミュニケーション能力・説得力(30.5%)
正社員と正社員以外で、1位と2位は同じであった。
②向上させたい能力・スキル
・今後、向上させたい能力・スキルがある常用労働者の割合は89.5%であり、正社員では93.3%、正社員以外では82.8となっている。
・向上させたい能力・スキルのランキング
≪正社員の場合≫
マネジメント能力・リーダーシップ(42.5%)
課題解決スキル(38.1%)
ITを使いこなす一般的な知識・能力(OA・事務機器操作(オフィスソフトウェア操作など))
≪正社員以外の場合≫
ITを使いこなす一般的な知識・能力(OA・事務機器操作(オフィスソフトウェア操作など))(36.3%)
コミュニケーション能力・説得力(30.9%)
課題解決スキル(分析・思考・創造力等)(27.9%)
正社員と正社員以外で異なる結果に注意。
(2)会社を通して受講した教育訓練について【P40】
①OFF-JTの受講状況
・平成30年度にOFF-JTを受講した常用労働者の割合は35.3%であり、正社員で43.8%、正社員以外では20.5%で、正社員以外の受講率は正社員の約半分である。
・男女別では、男性(42.6%)に対して女性(27.5%)と女性の受講率が低い。
・企業規模別に見ると、正社員では企業規模が大きくなるほど割合が高くなるが、正社員以外では大きな差は見られない。
②OFF-JTを受講した労働者の延べ受講時間
労働者全体では「5時間以上10時間未満(26.4%)」が最も多く、続いて「5時間未満(22.9%)」である。
③受講したOFF-JTの役立ち度
正社員、正社員以外ともに、「役に立った」や「どちらかというと役に立った」の肯定的意見が93.3%を占めている。
(3)自己啓発について【P45】
①自己啓発の実施状況
・平成30年度に自己啓発を行った者は、労働者全体では29.8%であり、正社員で39.2%、正社員以外で13.2%で正社員以外の実施率が低い。
②自己啓発の実施方法
・正社員、正社員以外ともに、最も多いのは、「ラジオ、テレビ、専門書等による自学、自習」であり、続いて「eラーニング(インターネット)」による学習であった。※平成30年度版では、この二つが同一の項目になっていたが、令和元年度版でeラーニング(インターネット)が独立項目となった。
③自己啓発を行った者の延べ実施時間
全体では20時間未満の者が全体の2分の1近くを占めるが、正社員では「10時間以上20時間未満」(18.6%)が最も多く、正社員以外では「5時間未満」(23.5%)の割合が最も多い。
④自己啓発を行った者の延べ自己負担費用の状況
・「0円(36.2%)」が最も多く、次いで「1千円以上1万円未満(23.1%)」である。
⑤自己啓発にかかった費用の補助の状況
・費用の補助を受けた者は、労働者全体で45.6%で、正社員では47.2%、正社員以外では37.5%である。
⑥自己啓発を行った理由
・自己啓発を行った理由で最も多いのは、正社員、正社員以外ともに「現在の仕事に必要な知識・能力を身につけるため」(正社員81.9%、正社員以外78.3%)である。
⑦自己啓発を行う上での問題点
・自己啓発を行う上で何らかの問題があるとしたとした者の割合は、全体では76.7%(正社員80.3%、正社員以外70.5%)と7割を超える。
・自己啓発を行う上での問題点について、最も多いのは、正社員、正社員以外のいずれも、「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」である。[第1回問1、第9回問1]
(4)これからの職業生活設計について【P58】
①職業生活設計の考え方
・正社員では「自分で職業生活設計を考えていきたい」と「どちらかと言えば、自分で職業生活設計を考えていきたい」とする者を合わせると65.7%である。
・正社員以外では、「自分で職業生活設計を考えていきたい」と「どちらかと言えば、自分で職業生活設計を考えていきたい」とする者を合わせると47.7%であるが、「わからない」とする者が32.8%であり、これは正社員(16.1%)と比べて大幅に高くなっている。
②キャリアコンサルティングの経験
・平成30年度中にキャリアコンサルティングを受けた者は、労働者全体では、12.0%であり、正社員では15.0%、正社員以外では6.8%である。
・相談をする主な組織・機関については、職場の上司・管理者が最も割合が高く、正社員では76.1%、正社員以外では75.6%となっている。
・キャリアに関する相談が役立ったことの内訳は、「仕事に対する意識が高まった」が最も多い(正社員53.7%、正社員以外49.3%)。[第9回問3]
③キャリアコンサルタントによる相談の利用の要望
・「費用を負担することなく社内で利用できるのであれば利用したい」が、正社員28.0%、正社員20.1%である。
令和元年度版に初めて掲載された内容です。
≪正社員≫
将来のキャリアプラン(54.7%)
仕事に対する適性・適職(職業の向き不向き)(41.5%)
適切な職業能力開発の方法(資格取得、効果的な自己啓発の方法等)(35.7%)
≪正社員以外≫
仕事に対する適性・適職(職業の向き不向き)(37.4%%)
仕事の内容、賃金、労働時間などの労働条件・労働環境(36.5%)
適切な職業能力開発の方法(資格取得、効果的な自己啓発の方法等)(32.9%)
⑤教育訓練休暇・教育訓練短時間勤務の利用
・平成30年度の教育訓練休暇の利用について、「勤務している事業所に制度があり、利用したことがある」は、1.6%(正社員2.1%、正社員以外0.8%)にとどまっている。
・平成30年度の教育訓練短時間勤務の利用について、「勤務している事業所に制度があり、利用したことがある」は、1.5%(正社員1.5、正社員以外1.5%)にとどまっている。
・今後、教育訓練休暇の利用要望がある者は、労働者全体で21.2%(正社員24.9%、正社員以外14.8%)、教育訓練短時間勤務の利用要望がある者は、労働者全体で19.8%(正社員23.2%、正社員以外14.0%)である。
利用経験は1%台、要望は20%前後とおさえておく。
3個人調査のまとめ編は以上となります。対応する3個人調査:問題編(みん合☆プラス会員限定公開)で知識を固めましょう。