令和3年度能力開発基本調査【1企業調査:まとめ編】
Check Sheet機能をOnにしてご確認ください。
能力開発基本調査は、第3回試験を除き、本稿制作時点の第20回まで毎回出題があり、最もよく出題される官公庁資料であり、十分な対策が必要かつ可能な資料です。
これまでに出題された箇所や、未出題ながら出題が予想される内容を中心にまとめ編と問題編(会員限定)を作成しました。試験対策にご活用ください。
出題内容から判断すると、細かな数字や用語を暗記する必要はありません。正社員と正社員以外ではどちらが多いのか?割合は○割くらいか?ランキング1位は何か?などを想像しながら、Check Sheet機能をONにして、マウスオーバー又はタップをしながら要点を確認していきましょう。
資料対策の秘訣は、ご自身の感覚とギャップのあったものをよく印象づけておくことです。資料原本は是非ダウンロードしてすぐに参照できるようにしておきましょう。まとめ編や問題編での【P××】は資料でのページ数を表しています。
(1)OFF-JT及び自己啓発支援に支出した費用について【P1】
①OFF-JTまたは自己啓発支援に費用を支出した企業の割合は約半数の50.5%である。
②支出した費用の労働者一人あたりの平均額は、OFF-JTは1.2万円(前回1.5万円)で前回より減少しており、自己啓発支援は0.3万円で平成30年度調査以降、横ばいで推移している。
(2)能力開発の実績・見込みについて【P4】
・正社員に対する過去3年間のOFF-JTに支出した費用の実績は、「増加した」と「減少した」が同水準になっている。[第8回問17]
・正社員に対するOFF-JT費用の今後3年の支出見込みは、増加予定が減少予定を34.6ポイント上回っている一方で、実施しない予定も35.3%と多い。[第6回問16、第8回問17]
・正社員以外に対する過去3年間のOFF-JTに支出した費用の実績は、実績なしが67.3%と7割近くを占めており、今後3年間の支出見込みについても、実施しない予定が56.9%である。
・正社員以外に対するOFF-JT費用の今後3年の支出見込みは、増加予定が減少予定を17.0ポイント上回っている一方で、「実施しない予定」が56.9%である。[第8回問17]
・正社員以外に対する自己啓発支援に支出した費用の実績では、実績なしが77.8%であり、今後3年間の支出見込みについても、「実施しない予定」が66.1%である。
(3)労働者に求める能力・スキルについて【P5】
労働者に求める能力・スキルについては、令和2年度版と同じく、正社員(50歳未満)、正社員(50歳以上)、正社員以外に分類されています。
ランキングは1位を確認しましょう。なお、令和2年度版から第1位の変動はありません。
≪正社員(50歳未満)≫
チームワーク、協調性・周囲との協力(55.7%)
≪正社員(50歳以上)≫
マネジメント能力・リーダーシップ(55.6%)
≪正社員以外≫
チームワーク、協調性・周囲との協働力(56.2%)
(4)事業内職業能力開発計画及び職業能力開発推進者について【P6】
①事業内職業能力開発計画の作成状況は、「すべての事業所において作成している」が14.2%であり、「いずれの事業所においても作成していない」が77.7%と多くを占めている。
・産業別で事業内職業能力開発計画の作成企業の割合が最も高いのは、情報通信業(36.6%)である。
②職業能力開発推進者の選任状況は、「すべての事業所において選任している」とする企業が10.8%であり、「いずれの事業所においても選任していない」企業が81.6%と多くを占めている。[第12回問16]
・産業別で職業能力開発推進者の選任企業の割合が高いのは、情報通信業(33.0%)であり、唯一3割を超えている。
・職業能力開発推進者を選任している企業における選任方法は、「本社が一人を選任し、すべての事業所について兼任させている」が62.6%で最も多い。
事業内職業能力開発計画は7割以上が作成しておらず、職業能力開発推進者も約8割が選任していないという状況です。なお、職業能力開発推進者は、キャリアコンサルタント等からの選任が推奨されています。
【職業能力開発推進者には、専門的な知識・技術をもつキャリアコンサルタント等から選任しましょう!:PDF】
(5)教育訓練休暇制度及び教育訓練短時間勤務制度の導入状況について【P10】
・教育訓練休暇制度は、「導入している」とする企業が9.7%である。[第12回問16、第13回問17]
・教育訓練短時間勤務制度は、「導入している」とする企業が7.5%である。
・教育訓練休暇制度又は教育訓練短時間勤務制度を導入する予定がない」理由ベスト3!
代替要員の確保が困難
続いて、制度自体を知らない、労働者からの要望がない、が続きます。
企業調査のまとめ編は以上となります。対応する問題編で知識を固めましょう(みん合☆プラス会員限定)。