令和3年度能力開発基本調査【3個人調査:まとめ編】

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能力開発基本調査は、企業調査、事業所調査、個人調査の3つに分けられます。このページでは、個人調査についてまとめています。個人調査についての出題は少なめですが、一度じっくりと確認して問題で備えましょう。

資料対策の秘訣は、ご自身の感覚とギャップのあったものはよく印象づけておくことです。資料原本は是非ダウンロードして参照できるようにしておきましょう。

なお、まとめの中で、Newマークを付しているトピックは、令和2年度版にはなく令和3年度版で追加された公表内容です。

 令和3年度能力開発基本調査

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(1)能力・スキルについて【P38】

①自信のある能力・スキル

・仕事をする上で自信のある能力・スキルがあると回答した労働者全体の割合は87.6%であり、正社員で90.3%、正社員以外では82.7%である。[第17回問12]

・自信のある能力・スキルのランキング

≪正社員及び正社員以外で上位は同じ結果になりました≫

 チームワーク、協調性・周囲との協働力

 定型的な事務・業務を効率的にこなすスキル

 コミュニケーション能力・説得力

②向上させたい能力・スキル

・今後、向上させたい能力・スキルがあると回答した労働者全体の割合は93.2%であり、正社員では96.1%、正社員以外では88.0%となっている。

・向上させたい能力・スキルのランキング

≪正社員の場合≫

 マネジメント能力・リーダーシップ(41.5%)

 課題解決スキル(34.8%)

 ITを使いこなす一般的な知識・能力(OA・事務機器操作(オフィスソフトウェア操作など)(34.3%)

≪正社員以外の場合≫

 ITを使いこなす一般的な知識・能力(OA・事務機器操作(オフィスソフトウェア操作など))(41.3%)

 コミュニケーション能力・説得力(29.2%)

 課題解決スキル(分析・思考・創造力等)(26.8%)

 正社員と正社員以外で1位が異なることに注意。

(2)会社を通して受講した教育訓練について【P42】

①OFF-JTの受講状況

・OFF-JTを受講した労働者全体の割合は30.2%であり、正社員で38.2%、正社員以外では15.8%で、正社員以外の受講率は正社員を大きく下回っている。[第15回問15]

・男女別では、男性(36.3%)に対して女性(23.4%)と女性の受講率が低くなっている。

・企業規模別に見ると、正社員では企業規模が大きくなるほど割合が高くなるが、正社員以外では企業規模による大きな差は見られない

②OFF-JTを受講した労働者の延べ受講時間

労働者全体では「5時間以上10時間未満(25.7%)」が最も多く、続いて「5時間未満(24.4%)」で、10時間未満の者が全体の約2分の1を占めている。

③受講したOFF-JTの役立ち度

正社員、正社員以外ともに、「役に立った」や「どちらかというと役に立った」の肯定的意見が93.1%を占めている。

④部下等への指導やアドバイス、上司等からの指導やアドバイス

・部下、同僚、仕事仲間に対し、指導やアドバイスをしたかを問うたところ、正社員では「よくした」、「ある程度した」の合計が割を超えている。正社員以外でも6割を超える割合となった。

・上司、同僚、仕事仲間から指導やアドバイスを受けた割合についても、 正社員、正社員以外ともに、「よくしてくれた」、「ある程度してくれた」の合計は、割を超える高い割合となった。

⑤受けた指導やアドバイスの役立ち度

受けた指導やアドバイスの役立ち度をみると、「役に立った」、「どちらかというと役に立った」の肯定的意見が、正社員、正社員以外ともに9割以上を占めている。

(3)自己啓発について【P47】

①自己啓発の実施状況

・自己啓発を行った者は、労働者全体では36.0%であり、正社員で44.6%、正社員以外で20.4%で正社員以外の実施率が低い。[第15回問15]

②自己啓発の実施方法

正社員、正社員以外ともに、最も多いのは、「eラーニング(インターネット)」による学習であった。

③自己啓発を行った者の延べ実施時間

全体では20時間未満の者が全体の半数近くを占めるが、正社員では「10時間以上20時間未満」(18.3%)が最も多く、正社員以外では「5時間未満」(24.1%)の割合が最も多い。

④自己啓発を行った者の延べ自己負担費用の状況

0円(38.2%)」が最も多く、次いで「1千円以上1万円未満(22.7%)」である。

⑤自己啓発にかかった費用の補助の状況

・費用の補助を受けた者は、労働者全体で38.5%で、正社員では42.9%、正社員以外では21.3%である。

⑥自己啓発を行った理由

・自己啓発を行った理由で最も多いのは、正社員、正社員以外ともに「現在の仕事に必要な知識・能力を身につけるため」である。

⑦自己啓発を行う上での問題点

・自己啓発を行う上で何らかの問題があるとしたとした者の割合は、全体では79.4%である。

・自己啓発を行う上での問題点について、正社員、正社員以外ともに「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」が最も多い。[第1回問1、第9回問1]

 正社員を男女別にみると、「家事・育児が忙しくて自己啓発の余裕がない」(男性17.9%、女性36.9%)は、女性の方が男性の2倍以上高くなっている。

(4)これからの職業生活設計について【P59】

①職業生活設計の考え方

・正社員では「自分で職業生活設計を考えていきたい」と「どちらかと言えば、自分で職業生活設計を考えていきたい」とする者を合わせると正社員の3分の2以上が、主体的に職業生活設計を考えていきたいとしている。

・正社員以外では、「自分で職業生活設計を考えていきたい」と「どちらかと言えば、自分で職業生活設計を考えていきたい」とする者を合わせると51.8%であるが、「わからない」とする者が27.1%であり、これは正社員(11.9%)と比べて大幅に高くなっている。

②キャリアコンサルティングの経験

・キャリアコンサルティングを受けた者は、労働者全体では、10.6%であり、正社員では13.3%、正社員以外では5.8%である。[第15回問15]

・相談をする主な組織・機関については、職場の上司・管理者が最も割合が高く、正社員では81.2%、正社員以外では68.9%となっている。

・キャリアに関する相談が役立ったことの内訳は、「仕事に対する意識が高まった」が最も多い(正社員49.0%、正社員以外47.2%)。[第9回問3]

③キャリアコンサルタントによる相談の利用の要望

・「費用を負担することなく社内で利用できるのであれば利用したい」が、正社員32.3%、正社員以外25.0%である。

④キャリアコンサルタントに相談したい内容

≪正社員≫

 将来のキャリアプラン(55.7%)

 仕事に対する適性・適職(職業の向き不向き)(41.7%)

 仕事に対するモチベーションの向上(35.6%)

≪正社員以外≫(注)上位は僅差です

 適切な職業能力開発の方法(資格取得、効果的な自己啓発の方法等)(35.3%)

 将来のキャリアプラン(34.9%)

 仕事に対する適性・適職(職業の向き不向き)(34.7%)

⑤教育訓練休暇・教育訓練短時間勤務の利用

・教育訓練休暇制度の利用について、「勤務している事業所に制度があるか分からない」が半数以上を占めている(59.5%)。[第15回問15]

・教育訓練休暇制度の利用について、「勤務している事業所に制度があり、利用したことがある」は、2.0%(正社員2.4%、正社員以外1.3%)にとどまっている。

・教育訓練短時間勤務制度の利用について、「勤務している事業所に制度があり、利用したことがある」は、1.7%(正社員1.7%、正社員以外1.7%)にとどまっている。

・今後、教育訓練休暇制度の利用の要望がある者は、労働者全体で20.8%(正社員23.0%、正社員以外17.0%)であり、教育訓練短時間勤務制度の利用の要望がある者は、労働者全体で19.7%(正社員21.5%、正社員以外16.5%)である。

 利用経験は1%台だが、要望は20%前後とおさえておく。

3個人調査のまとめ編は以上となります。対応する問題編で知識を固めましょう(みん合☆プラス会員限定)。

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