令和5年度能力開発基本調査【3個人調査:まとめ編】

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能力開発基本調査は、企業調査、事業所調査、個人調査の3つに分かれています。このページでは、個人調査についてまとめています。資料対策の秘訣は、ご自身の感覚とギャップのあったものはよく印象づけておくことです。また、資料はぜひダウンロードして、いつでも参照できるようにしておきましょう。

 令和5年度能力開発基本調査

「NEW!」のマークは、令和5年度版で新たに公表された調査結果です。

(1)能力・スキルについて【P41】

①自信のある能力・スキル

・仕事をする上で自信のある能力・スキルがあると回答した労働者全体の割合は86.5%であり、正社員で90.5%、正社員以外では79.3%である。

・自信のある能力・スキルのランキング

≪正社員および正社員以外で1位と2位は同じ結果になりました≫

 チームワーク、協調性・周囲との協働力

 定型的な事務・業務を効率的にこなすスキル

※令和4年度調査からの変化はありません。

②向上させたい能力・スキル

・向上させたい能力・スキルがあると回答した労働者全体の割合は93.1%であり、正社員では96.5%、正社員以外では87.1%となっている。

・向上させたい能力・スキルのランキング

 正社員と正社員以外で1位、2位が異なる点に注意。

≪正社員の場合≫

 マネジメント能力・リーダーシップ(42.1%)

 課題解決スキル(分析・思考・創造力等)(35.2%)

≪正社員以外の場合≫

 ITを使いこなす一般的な知識・能力(OA・事務機器操作(オフィスソフトウェア操作など))(39.3%)

 コミュニケーション能力・説得力(27.6%)

※令和4年度調査からの変化はありません。

(2)会社を通して受講した教育訓練について【P45】

①OFF-JTの受講状況

・令和4年度にOFF-JTを受講した労働者全体の割合は34.3%であり、正社員で42.8%、正社員以外では18.9%で、正社員以外の受講率が低くなっている。

・産業別に受講率をみると、正社員では「電気・ガス・熱供給・水道業」(60.5%)、「学術研究、専門・技術サービス業」(54.8%)が高い

・企業規模別に見ると、正社員では企業規模が大きくなるほど割合が高くなるが、正社員以外では企業規模による大きな差は見られない

②OFF-JTを受講した労働者の延べ受講時間

・労働者全体では「5時間以上10時間未満(25.3%)」が最も多く、続いて「5時間未満(24.1%)」で、10時間未満の者が全体の約2分の1を占めている。

・年齢階級が高くなるほど受講時間が少なくなる傾向がある。

③受講したOFF-JTの役立ち度

・正社員、正社員以外ともに、「役に立った」や「どちらかというと役に立った」の肯定的意見が92.0%を占めている。

(3)自己啓発について【P50】

①自己啓発の実施状況

・令和4年度に自己啓発を行った者は、労働者全体では34.7%であり、正社員は44.1%、正社員以外は16.7%で、正社員以外の実施率が低くなっている。

・正社員では規模が大きくなるに従って自己啓発の実施率が高くなるが、正社員以外では必ずしもそうとはいえない。

②自己啓発の実施方法

・正社員、正社員以外ともに、最も多いのは、「eラーニング(インターネット)」による学習である。

③自己啓発を行った者の延べ実施時間

・全体では20時間未満の者が半数近くを占めている。

・自己啓発を行った者の延べ実施時間は、年齢別では、年齢階級が高くなるほど実施時間が少なくなっている。

④自己啓発を行った者の延べ自己負担費用の状況

・「0円(42.7%)」が最も多く、次いで「1千円以上1万円未満(21.1%)」である。

⑤自己啓発にかかった費用の補助の状況

・費用の補助を受けた者は、労働者全体で44.4%であり、正社員では47.8%、正社員以外では28.1%である。

⑥自己啓発を行った理由

・自己啓発を行った理由で最も多いのは、正社員、正社員以外ともに「現在の仕事に必要な知識・能力を身につけるため」である。

⑦自己啓発を行う上での問題点

・自己啓発を行う上で何らかの問題があるとしたとした者の割合は、労働者全体の総数では80.0%であった。

・自己啓発を行う上での問題点について、正社員、正社員以外ともに「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」が最も多い。

令和4年度では、正社員は「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」、正社員以外では「家事・育児が忙しくて自己啓発の余裕がない」が最も多かった。

(4)これからの職業生活設計について【P63】

①職業生活設計の考え方

・正社員では「自分で職業生活設計を考えていきたい(29.3%)」と「どちらかと言えば、自分で職業生活設計を考えていきたい(37.4%)」であり、両者を合わせると正社員の3分の2以上が、主体的に職業生活設計を考えていきたいとしている。

・正社員以外では、「自分で職業生活設計を考えていきたい(25.1%)」と「どちらかと言えば、自分で職業生活設計を考えていきたい(27.1%)」とする者を合わせると約半数が主体的に考えていきたいとしているが、「わからない」とする者が28.4%と、正社員の12.1%と比べ高くなっている。

②キャリアコンサルティングの経験

・令和4年度中にキャリアコンサルティングを受けた者は、労働者全体では、10.8%であり、正社員では13.8%、正社員以外では5.4%である。

・相談をする主な組織・機関については、「職場の上司・管理者」が最も割合が高い。正社員では77.3%、正社員以外では71.1%となっている。

・キャリアに関する相談が役立ったことの内訳は、「仕事に対する意識が高まった」が最も多い。

③キャリアコンサルタントによる相談の利用の要望

《正社員》
・「費用を負担することなく、社内で利用できるのであれば、利用したい」が 32.6%。
・「費用を負担することなく、社外で利用できるのであれば、利用したい」が 25.4%。
・「社外で、費用を負担してでも利用したい」が1.7%。
⇒合わせて59.7%がキャリアコンサルタントによる相談を利用したいとしている。

《正社員以外》
・「費用を負担することなく、社内で利用できるのであれば、利用したい」が23.3%。
・「費用を負担することなく、社外で利用できるのであれば、利用したい」が15.2%。
・「社外で、費用を負担してでも利用したい」が0.8%。
⇒合わせて 39.3%がキャリアコンサルタントによる相談を利用したいとしている。

④キャリアコンサルタントに相談したい内容

≪正社員≫

 将来のキャリアプラン(56.9%)

≪正社員以外≫

 仕事に対する適性・適職(職業の向き不向き)(38.1%)

⑤教育訓練休暇・教育訓練短時間勤務・教育訓練所定外時間免除制度の利用

・教育訓練休暇制度の利用について、「勤務している事業所に制度があるか分からない」が半数以上を占めている(67.3%)。

・教育訓練休暇制度の利用について、「勤務している事業所に制度があり、利用したことがある」は、連続30日以上と30日未満を合わせても1.9%である。

・教育訓練短時間勤務制度の利用について、「勤務している事業所に制度があるか分からない」が半数以上を占めている(66.0%)。

・教育訓練短時間勤務制度の利用について、「勤務している事業所に制度があり、利用したことがある」は1.6%である。

・教育訓練所定外労働時間免除について、「勤務している事業所に制度があり、利用したことがある」は1.4%である。

・今後、教育訓練休暇制度、教育訓練短時間勤務制度、教育訓練所定外労働時間免除制度の利用の要望は、いずれの制度でも1割を超えており、一定の利用要望がある。

3個人調査のまとめ編は以上です。対応する問題編で知識を固めましょう(みん合☆プラス会員限定)。

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