SDGs(持続可能な目標)のまとめ
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2級技能検定第25回でも出題されている、SDGsに関するまとめを作成しました。キャリアコンサルタント試験での出題に関わらず、理解しておきたい内容ですが、内容は多岐に及びますので、キャリアコンサルタントと関係の深い、目標8を中心に内容を紹介します。
全体的に知りたい場合には、下記のサイトが大変わかりやすくまとまっています。
持続可能な開発目標:SDGs
SDGs(エスディージーズ)は「持続可能な開発目標」のことをいい、外務省のホームページでは次のように定義されている。
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。【外務省】
17の目標(ゴール)
2016年〜2030年までの15年間で世界が達成すべきゴールを表したものであり、17の目標とそれぞの目標を支える、169のターゲットで構成されている。
目標1〜6
開発途上国の基礎的な目標が中心とされている。
1.貧困のなくそう 2.飢餓をゼロに 3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに 5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
目標7〜12
先進国や企業にとっても取り組む課題、目標が多くある。
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに 8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう 10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任、つかう責任
目標13〜17
グローバルな課題や、世界平和を呼びかけている。
13.気候変動に具体的な対策を 14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう 16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
目標8.働きがいも経済成長も
キャリアコンサルタントとして、特に内容を理解しておく必要がある「目標8」について詳しく確認する。
目標8「働きがいも経済成長も」のテーマは、包摂的かつ持続可能な経済成⻑及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用 (ディーセント・ワーク)を促進することにある。
ディーセント・ワークとは、「働きがいのある人間らしい仕事」と国際労働機関(ILO)は定義づけている。【国際労働機関(ILO)】
目標8を達成するための12のターゲットは次の内容である。
8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成⻑率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成⻑率を保つ。
8.2 高付加価値セクターや労働集約型セクター※を中心に、多様化、技術向上及びイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成する。
※労働集約型セクターとは、機械化されていない農業など人の働きによる業務の割合が大きい産業のことである。
8.3 生産活動や適切な雇用創出、起業、創造性及びイノベーションを支援する開発重視型の政策を促進するとともに、金融サービスへのアクセス改善などを通じて中小零細企業の設立や成⻑を奨励する。
8.4 2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する計画に従い、経済成⻑と環境悪化の分断を図る。
8.5 2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。
8.6 2020年までに、就労、就学及び職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。【2級第25回問41出題】
8.7 強制労働を根絶し、現代の奴隷制、人身売買を終らせるための緊急かつ効果的な措置の実施、最悪な形態の児童労働の禁止及び撲滅を確保する。2025年までに児童兵士の募集と使用を含むあらゆる形態の児童労働を撲滅する。
8.8 移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある労働者など、すべての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する。
8.9 2030年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。
8.10 国内の金融機関の能力を強化し、すべての人々の銀行取引、保険及び金融サービスへのアクセスを促進・拡大する。
8.a 後発開発途上国への貿易関連技術支援のための拡大統合フレームワーク(EIF)※などを通じた支援を含む、開発途上国、特に後発開発途上国に対する貿易のための援助を拡大する。
※拡大統合フレームワーク(EIF)とは、後発開発途上国に対する、主に先進国からの拠出金のことである。
8.b 2020年までに、若年雇用のための世界的戦略及び国際労働機関(ILO)の仕事に関する世界協定の実施を展開・運用化する。
なお、8.1〜8.10は、達成目標を、8.aや8.bは実現のための方法を示している。
※ロゴの使用に関してはルールがあります。国連のサイトをご確認ください。