厚生労働省編職業分類の改訂【テキスト/総仕上げ問題集にプラス】

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今年度の改定トピックとして、2022年4月14日に実施された、厚生労働省編職業分類の改定があります。2011年以来の改定となりますが、最大のポイントは、こちらです。

改定のポイント

今回の改定は日本標準職業分類に対応させつつ、求人・求職のマッチングをより円滑に行えるようにする観点から行われ、具体的には従来の大・中・小・細分類の4分類のうち、細分類が原則として廃止され、大・中・小分類の3分類となった。【厚生労働省:PDF

■種類と分類

種類 分類
厚生労働省編職業分類 大分類・中分類・小分類
日本標準職業分類 大分類・中分類・小分類
日本標準産業分類 大分類・中分類・小分類・細分類

対策書籍の「テキスト&問題集」や「総仕上げ問題集」には変更前の記載がありますので、両書籍への影響箇所と変更(読み替え)内容をお伝えします。書籍のご利用においては、誠にお手数ですが、該当箇所を読み替え、以下の変更後の問題をご活用ください。書籍をお持ちではない方は、変更内容の確認と問題演習にご活用ください。

テキスト&問題集の変更点について

テキスト&問題集(第2版)☆第3版では変更されています。
P196:中段の「■厚生労働省編職業分類」以下の5行について、次のように読み替えて下さい。

■厚生労働省編職業分類

厚生労働省は、公共職業安定所(ハローワーク)における職業指導や職業相談などの職業紹介業務に共通して使用する職業分類を定めている。

これを、厚生労働省編職業分類といい、2022年に改定が行われた。

2022年の改定では、昨今の社会経済情勢の変化に伴う職業構造の変化に対応させるために大幅な改定となり、これまでの大・中・小・細分類から、細分類が原則廃止され、大・中・小分類の3分類となった。なお、最終的に分類された職業名の数は18,725となり、以前の約17,000から増加している。

また、公的な職業分類には、厚生労働省編職業分類の他に、総務省が作成する日本標準職業分類があり、厚生労働省編職業分類は、日本標準職業分類に準拠している。

そして、産業の分類としては、総務省が作成する日本標準産業分類がある。

P196:ページ下部の図表について、厚生労働省編職業分類の「内容」は、次のように読み替えて下さい。階層の数と各分類の項目数に変更があります。

厚生労働省が職業安定法に基づいて作成しており、ハローワークの職業紹介等において使用される分類で、大分類(15)、中分類(99)、小分類(440)の3階層に分類されている。

P203:一番下(6問目)の「厚生労働省編職業分類では、…」の問題(Q)と解答(A)は削除し、次の問題をご活用ください。

Q.厚生労働省編職業分類では、大分類、中分類、小分類、細分類に分類されており、18,000を超える職業名を分類している。

A.×:適切ではない。2022年の改定により、細分類は原則として廃止され、最終的に分類された職業名の数は18,725となった。

P204:2問目の「日本標準産業分類では…」の問題(Q)と解答(A)は次の問題に変更をしてください。

Q.日本標準産業分類は、厚生労働省が定めた産業分類であり、例えば、大分類(宿泊業、飲食サービス業)、中分類(飲食店)、小分類(専門料理店)、細分類(ラーメン店)に分類されている。

A.×:日本標準産業分類は、厚生労働省ではなく、総務省が定めている。分類の具体例の内容は適切である。なお、日本標準「産業」分類は、細分類まである。

P269:第5章模擬問題問41の解説は、以下の部分を削除してください。

なお、厚生労働省編職業分類は、さらに細分類を加えた4階層に分類されている。

総仕上げ問題集(初版第1刷)の変更点について☆初版第2刷では変更されています

P218:選択肢1、2については、問題文を次のように読み替えて下さい。

選択肢3と4の問題文、解説は従来のままとなります。

【問題4】
1.日本標準職業分類は、総務省が作成し、大分類、中分類、小分類、細分類の4階層に職業を分類している。
2.厚生労働省編職業分類は、日本標準職業分類とは関係なく、求人・求職のマッチングをより円滑にする観点から、2022年に改定された。
3.日本標準職業分類は総務省が統計調査に用いるために作成しており、厚生労働省編職業分類は、厚生労働省が職業紹介などに用いるために作成している。
4.日本標準産業分類は、財やサービスを提供している事業所を「都道府県別」に分類している。

【正答】3 (変更はありません。解説の1と2に変更があります。)
1.×:大分類、中分類、小分類の3階層に職業を分類している。
2.×:厚生労働省編職業分類の改定は、日本標準職業分類に対応させつつ、求人・求職のマッチングをより円滑に行えるようにするという観点から行われた。
3.○:日本標準職業分類は、国際労働機関(ILO)の国際標準職業分類と整合性がある。また、ハローワークの職業紹介では、厚生労働省編職業分類が主に用いられる。
4.×:財やサービスを提供している事業所を「経済活動別」に分類している。

過去問への影響について

以下の過去問題において、この改定の影響があるため、過去問解説に加筆しています。

これまでに頻出でしたので、今後の出題が予想されます。厚生労働省編職業分類から細分類が無くなった、という点をインプットしておきましょう。